※本ページの情報は2026年9月8日時点のものです。ラフィーニャの連続得点は継続中のため、試合ごとに更新します。
ラフィーニャが、2026-27シーズンのリーガ開幕から4節連続でゴールを決めた。4試合で6得点という内容である。
この「開幕から4節連続で得点」というのが、じつはとんでもなく難しい。バルサの長い歴史のなかで、達成したのはラフィーニャを含めて6人しかいない。
しかもそのリストに、リオネル・メッシの名前はない。
しかもこのリストには、45年間まったく新しい名前が加わらなかった時期すらある。クライフやロナウジーニョがいた時代を含めて、である。
では、過去の5人は誰なのか。なぜメッシが入っていないのか。そしていま何の記録が懸かっているのか——順に見ていく。
バルカ「6人しかいない」って聞いて驚いた。バルサって歴代とんでもないFWだらけなのに、それでも6人なんだよね。
2026-27シーズンのラフィーニャ
| 節 | 対戦相手 | ゴール | 試合結果 |
|---|---|---|---|
| 第1節 | エルチェ | 2 | 5-0 |
| 第2節 | アスレティック・クルブ | 1 | 2-0 |
| 第3節 | ラヨ・バジェカーノ | 2 | 5-2 |
| 第4節 | バレンシア | 1 | 5-0 |
| 合計 | 4試合すべてで得点 | 6 | — |
2度のドブレーテ(1試合2得点)を含む6ゴール。数字の伸び方としても、単に「毎試合1点ずつ」ではない点が大きい。
今季から第1キャプテンでもある
もうひとつ押さえておきたいのが、ラフィーニャが2026-27シーズンから第1キャプテンを務めていることだ。
この夏にテア・シュテーゲンとロナルド・アラウホがクラブを離れ、序列が繰り上がった形になる。ブラジル人がバルサの第1キャプテンを務めるのは、クラブ史上初だ。副キャプテンはペドリで、エリック・ガルシア、フレンキー・デ・ヨング、ラミン・ヤマルがこれに続く。
腕章を巻いた最初のシーズンに、いきなりクラブ史に残る記録へ挑んでいることになる。


ラフィーニャが背負う11番の系譜については、こちらで詳しく書いている。


歴代6人の一覧
リーガの開幕から連続で得点した選手を、古い順に並べるとこうなる。
| シーズン | 選手 | 連続した節 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 1950-51 | セサル・ロドリゲス | 5節 | この5試合で8得点 |
| 1953-54 | ラースロー・クバラ | 4節 | — |
| 1964-65 | カジェタノ・レ | 4節 | この年のリーガ得点王 |
| 2009-10 | ズラタン・イブラヒモビッチ | 5節 | 加入初年度 |
| 2011-12 | セスク・ファブレガス | 4節 | アーセナルから復帰した年 |
| 2026-27 | ラフィーニャ | 4節(継続中) | 6得点 |
※連続した節数はFCバルセロナ公式(英語版)の記載に基づきます。公式が得点数まで明示しているのはセサルの8得点のみのため、他の選手については得点数を記載していません。
セサル・ロドリゲス(1950-51)
開幕5節連続で、しかも8得点。76年経ったいまも、このリストで最も密度の高いスタートである。
セサルはバルサの公式戦通算得点で歴代2位(230得点)の選手だ。1位のメッシが672得点なので差は大きいが、3位以下を大きく引き離した「もう一人の別格」という位置にいる。


ラースロー・クバラ(1953-54)
ハンガリー出身のクバラは、クラブ歴代得点4位(194得点)。1950年代のバルサを象徴する選手で、カンプノウ建設のきっかけを作った人物としても語られる。セサルの3年後に、同じことを4節までやってのけた。
カジェタノ・レ(1964-65)
このリストで最も知られていないのが、パラグアイ出身のカジェタノ・レだろう。
だが記録は明快だ。開幕4節連続で得点したこの1964-65シーズン、彼はリーガの得点王(ピチーチ)に輝いている。開幕のスタートダッシュが、そのままシーズンを通した数字につながった例である。
1958年のワールドカップにパラグアイ代表として出場し、引退後は母国の代表監督として1986年のワールドカップを戦った。
ズラタン・イブラヒモビッチ(2009-10)
加入初年度に、いきなり開幕5節連続得点。セサル以来59年ぶりの5節連続だった。
ただしイブラヒモビッチのバルサ在籍はこの1シーズンのみで終わっている。最高の出だしが、必ずしも長い在籍につながるわけではない——このリストが持つ、少し皮肉な側面でもある。
セスク・ファブレガス(2011-12)
ラ・マシア出身で、アーセナルから復帰した最初のシーズンに達成している。本職はMFであり、このリストで唯一の「純粋なFWではない選手」だ。
前線に人材があふれていた時期に、中盤から入り込んで点を取り続けたことになる。
45年間、誰も達成できなかった
6人が並んだ順番を、間隔で見るとさらに面白い。
| 前の達成者 | 次の達成者 | 空いた年数 |
|---|---|---|
| セサル(1950-51) | クバラ(1953-54) | 3年 |
| クバラ(1953-54) | カジェタノ・レ(1964-65) | 11年 |
| カジェタノ・レ(1964-65) | イブラヒモビッチ(2009-10) | 45年 |
| イブラヒモビッチ(2009-10) | セスク(2011-12) | 2年 |
| セスク(2011-12) | ラフィーニャ(2026-27) | 15年 |
1964-65から2009-10まで、45年もの空白がある。
この45年に、バルサにいた選手を思い出してほしい。ヨハン・クライフ、ディエゴ・マラドーナ、ロマーリオ、ロナウド、リバウド、ロナウジーニョ、サミュエル・エトー——サッカー史に名を刻んだアタッカーが、次々にこのクラブでプレーしている。
その誰一人として、この記録には届いていない。



クライフもマラドーナもロナウジーニョもいた45年間で、ゼロ。この一行だけで記録の重さが伝わってくる。
顔ぶれの共通点
- 6人中5人が外国籍——ハンガリー、パラグアイ、スウェーデン、ブラジル。スペイン人はセサルとセスクの2人だけ
- 純粋なFWでないのはセスクだけ——中盤の選手が入り込んだ唯一の例
- 加入初年度での達成が2人——イブラヒモビッチとカジェタノ・レ。移籍直後の勢いがそのまま数字になった形
※国籍の内訳は、セサル(スペイン)/クバラ(ハンガリー)/カジェタノ・レ(パラグアイ)/イブラヒモビッチ(スウェーデン)/セスク(スペイン)/ラフィーニャ(ブラジル)。
なぜメッシは入っていないのか
ここまで読んで、多くの人が引っかかるはずだ。17年間で672ゴールを決めたメッシが、なぜこのリストにいないのか。
答えは「記録の条件」にある。
📌 この記録が数えているもの
このリストは「リーガの第1節から連続で得点したか」だけを数えています。スーペルコパやチャンピオンズリーグなど、他の大会の試合は入りません。
メッシは2011-12シーズンと2012-13シーズン、ともにシーズン開幕から4試合連続で得点している。ただし、そのなかにリーグ戦以外の試合が混ざっていた。
実際に並べてみると、条件の厳しさがよく分かる。
2011-12シーズン|リーグ戦は1試合だけ
| 日付 | 大会 | 対戦相手 | 結果 | メッシ |
|---|---|---|---|---|
| 8月14日 | スーペルコパ 第1戦 | レアル・マドリー(アウェイ) | 2-2 | 得点 |
| 8月17日 | スーペルコパ 第2戦 | レアル・マドリー(ホーム) | 3-2 | 2得点(決勝点含む) |
| 8月26日 | UEFAスーパーカップ | ポルト(モナコ) | 2-0 | 得点 |
| 8月29日 | リーガ | ビジャレアル(ホーム) | 5-0 | 2得点(52分・75分) |
4試合のうち、リーグ戦はビジャレアル戦のたった1つ。残る3試合はスーペルコパとUEFAスーパーカップだった。
※さらにややこしいことに、この年のリーガ開幕節(マラガ戦)は選手会のストライキで延期され、翌2012年1月に行われています。つまりビジャレアル戦は「実際に行われた最初のリーグ戦」でした。
2012-13シーズン|リーグ戦とカップ戦が交互
| 日付 | 大会 | 対戦相手 | 結果 | メッシ |
|---|---|---|---|---|
| 8月19日 | リーガ 第1節 | レアル・ソシエダ(ホーム) | 5-1 | 2得点(11分・16分) |
| 8月23日 | スーペルコパ 第1戦 | レアル・マドリー(ホーム) | 3-2 | 得点 |
| 8月26日 | リーガ 第2節 | オサスナ(アウェイ) | 2-1 | 2得点(終盤に逆転) |
| 8月29日 | スーペルコパ 第2戦 | レアル・マドリー(アウェイ) | 1-2 | 得点(FK) |
こちらはリーグ戦とスーペルコパが交互に並んでいる。リーグ戦での連続はレアル・ソシエダ戦とオサスナ戦の2試合までで、間にカップ戦が挟まる形になった。



2012-13なんて10日間で4試合、全部で点を取ってる。それでもリストに入らないんだから、条件の厳しさが分かるよね。
つまり「開幕から点を取り続けていた」という事実そのものは、メッシにもあった。ただ、そのなかにリーグ戦以外の試合が挟まっていたために、この一覧の条件からは外れる——という話である。
つまりメッシが物足りなかったのではなく、この記録の入り口が異常に狭いということだ。リーガの日程は8月中旬から始まり、その時期にはスーペルコパも重なる。大会をまたいで点を取り続けても、リーグ戦だけで途切れなければ数えられない——そういう厳しい条件のリストである。



メッシが入ってないと聞いて「そんなことある?」と思ったけど、条件を知ると納得だった。むしろ条件が厳しすぎる。
いま懸かっている記録
🔄 この記録は現在進行中です(2026年9月8日時点)
ラフィーニャが次の試合でも得点すれば、シーズン開幕から大会をまたいで5試合連続になります。これはバルサの選手が誰も達成していない記録です。
次の試合はチャンピオンズリーグ リーグフェーズ第1節・フェイエノールト戦。2026年9月9日(水)現地18:45/日本時間9月10日(木)午前1:45、スポティファイ・カンプノウで行われます。
整理すると、いま懸かっているものは2つある。
| 懸かっている記録 | 条件 | 状況 |
|---|---|---|
| 大会をまたいで開幕5試合連続 | CLフェイエノールト戦で得点 | クラブ史上、達成者なし |
| リーガ開幕5節連続 | リーガ次戦(レバンテ戦)で得点 | セサル/イブラヒモビッチに並ぶ |
結果がどうなるかは、当然ここには書けない。ただ「決めれば誰も届いていない場所に行く」という状況にあることは確かだ。
チャンピオンズリーグを日本で見られるのはWOWOWのみになる。大会別の視聴方法はこちらで整理している。


なぜこの記録は生まれにくいのか
76年で6人。この少なさには理由がある。
- 開幕直後はコンディションが安定しない——プレシーズンを終えたばかりで、主力ほど代表活動明けだったり、休養を挟んだりする
- 9月には代表ウィークが入る——リズムが一度切れるうえ、長距離移動をして戻ってくる選手も多い
- 連続を止めるのは1試合でいい——4試合のうち1つでも無得点なら、そこで終わる
- ローテーションがある——コパやCLと並行する現代では、リーグ戦で先発を外れる試合が出てくる
とくに最後の点は現代特有だ。セサルやクバラの時代に比べ、いまは公式戦の数そのものが多い。「開幕から全部のリーグ戦に出て、しかも全部で点を取る」という条件は、年々きつくなっているとも言える。
開幕という時期そのものについては、こちらで20年分のデータを検証している。


まとめ
- リーガ開幕から連続得点した選手は、バルサ史上6人だけ
- 最長は5節連続——1950-51のセサル(8得点)と2009-10のイブラヒモビッチ
- メッシは該当しない。スーペルコパでの得点が含まれるため条件を満たさない
- ラフィーニャは2026-27の開幕4節で6得点し、6人目に名を連ねた
- 次に得点すれば、大会をまたいで開幕5試合連続——クラブ史上、誰も達成していない
ニュースとしてのラフィーニャの好調は、いずれ落ち着く。それでも「開幕から連続で点を取った6人」というリストは残る。7人目が現れるのは、いったい何年後になるだろうか。
※記録はFCバルセロナ公式(英語版)の発表を基礎に、各選手の在籍記録・リーガ公式の受賞歴で裏取りしています。当サイトは「ラフィーニャ」表記で統一しています(クラブ公式の日本語版は「ハフィーニャ」表記)。
Visca el Barça!Vamos Blaugrana!!









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