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バルサ歴代9番一覧|怪物ロナウドとエースの系譜

バルサの背番号9は、ひとことで言えば「点取り屋(ゴールゲッター)の番号」だ。怪物ロナウド、クライファート、エトー、スアレス、そしてレヴァンドフスキ——この番号を背負った者たちの多くが、シーズンに何十点も叩き込む純然たるストライカーだった。

面白いのは、5番が「長く着る番号」だったのに対し、9番はしばしば短命だということ。ロナウドもズラタンもわずか1シーズン。それでも彼らは、桁違いのゴールを残して去っていった。短くても強烈——それが9番の物語だ。このページでは、クラブ公式などで検証しながら、その系譜をたどる。

目次

そもそもバルサにとって「9番」とは?

サッカーの伝統で背番号9は、センターフォワード(最前線の点取り屋)の番号だ。これはバルサでもまったくブレない。7番がウイングや万能型まで含む「時代を映す番号」、10番が「王様の番号」だとすれば、9番は「とにかく点を取る者」の番号。役割が最もはっきりしている。

もうひとつの特徴は、世界最高のストライカーを世界中から連れてくる番号だということ。ブラジルからロナウド、カメルーンからエトー、スウェーデンからズラタン、ウルグアイからスアレス、ポーランドからレヴァンドフスキ。6番が「自分たちで育てた頭脳」の番号なら、9番は「世界最高の得点力を買ってくる」番号なのだ。

バルサ歴代9番 シーズン別一覧

※ ラ・リーガで固定背番号制が導入されたのは1995-96シーズンから。それ以前は試合ごとに1〜11番が割り振られる方式でした(詳しくは歴代7番の記事で解説)。

シーズン選手名国籍備考
1993〜1995(固定番号制以前)ロマーリオブラジルドリームチームの点取り屋。1993-94にリーガ30ゴールで得点王
1995-96メホ・コドロボスニアロナウド加入前の1季を担った
1996-97ロナウドブラジル「怪物」。1季で全大会47ゴール/49試合の伝説
1997-98〜1998-99ソニー・アンデルソンブラジルロナウドの後を継いだが評価は伸びず
1999-2000〜2003-04パトリック・クライファートオランダ初年度は19番。219試合106ゴール
2004-05〜2008-09サムエル・エトーカメルーン199試合130ゴール。2006・2009年のCL決勝でゴール
2009-10ズラタン・イブラヒモビッチスウェーデン鳴り物入りで加入するも1季で退団
2010-11ボヤン・クルキッチスペインラ・マシアの神童。9番を背負った1季
2011-12〜2013-14アレクシス・サンチェスチリ88試合39ゴール。のちアーセナルへ
2014-15〜2019-20ルイス・スアレスウルグアイMSNの一角。283試合198ゴールはクラブ歴代3位
2020-21マルティン・ブライスワイトデンマークスアレス退団を受けて9番を着用
2021-22メンフィス・デパイオランダ28試合12ゴール。1季のみ
2022-23〜現在ロベルト・レヴァンドフスキポーランド加入初年度にリーガ得点王。現在の9番

※背番号・記録はクラブ公式や各種データベースで確認(2026年7月時点)。固定番号制以前(1995-96より前)のロマーリオは「9番と結びつけて語られる点取り屋」として冒頭に置いています。

バルカ

こうして並べると、9番はほぼ全員が「世界トップクラスのストライカー」なんだよね。しかもロナウドやズラタンみたいに1季で去った選手もいる。5番が「長く居続けた者の番号」なら、9番は「短くても強烈な爪痕を残す番号」だ。

ロマーリオ:9番の源流(1993〜1995)

9
ロマーリオ
ブラジル代表/センターフォワード
1993-94にリーガ30ゴールで得点王。ドリームチームを戴冠に導く

固定背番号制が始まる前、バルサの点取り屋といえばロマーリオだった。1993年にPSVから加入した彼は、初年度の1993-94シーズンにリーガ30ゴールを叩き出して得点王。ヨハン・クライフのドリームチームをリーガ4連覇の総仕上げへと導いた。

股抜き(ペタ)を武器にした天才は、その年のW杯(アメリカ大会)でもブラジルを優勝に導き、大会MVPに。バルサでの在籍はわずか2シーズンだが、「9番=規格外の点取り屋」というイメージの原点は、間違いなくこの男にある。

ロナウド(1996-97):1シーズンだけの怪物

9
ロナウド
ブラジル代表/センターフォワード
1季で全大会47ゴール/49試合。バロンドールを受賞

バルサの9番の伝説を語るうえで外せないのが、「本物の(オリジナル)」ロナウドだ。1996年にPSVから加入した当時19歳の怪物は、たった1シーズンで全大会47ゴール/49試合という驚異的な数字を残した。

コンポステーラ戦で見せた、自陣から相手を数人置き去りにして決めた独走ゴールは、いまも語り草だ。この年、彼は史上最年少でバロンドールを受賞。しかし翌夏、電撃的にインテルへ移籍してしまう。バルサにとって「最も短く、最も濃い9番」——それがロナウドだった。

バルカ

1季だけの在籍なのに、いまだに「バルサの怪物」として語り継がれてる。もし彼が残っていたら…って想像しちゃうよね。ちなみにロナウジーニョ(10番)とは別人だから、そこは混同しないようにね。

ロナウドは、当ブログの「歴代外国人助っ人ベストイレブン」でもセンターフォワードに選出している。

パトリック・クライファート(1999-2000〜2003-04):安定の大黒柱

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パトリック・クライファート
オランダ代表/センターフォワード
219試合106ゴール。5シーズンの安定した得点源

ロナウド、ソニー・アンデルソンと続いたあと、9番を長く安定させたのがパトリック・クライファート。1998年に19番で加入し、1999-2000シーズンから9番へ。以降5シーズンで219試合106ゴールと、クラブの得点源であり続けた。

エレガントなポストプレーと決定力を兼ね備えたオランダの至宝は、暗黒期のバルサを一人で支えた時期もある。派手さでは怪物ロナウドに譲るが、「9番を任せられる大黒柱」としての安定感は歴代屈指だ。

サムエル・エトー(2004-05〜2008-09):黄金期のエース

9
サムエル・エトー
カメルーン代表/センターフォワード
199試合130ゴール。2006・2009年のCL決勝でゴール

9番の系譜の中でも、タイトルと得点を両立させた最高の一人がサムエル・エトーだ。マジョルカから2004年に加入したカメルーンの猛牛は、5シーズンで199試合130ゴールを記録。ロナウジーニョ、メッシとともにバルサの黄金期を築いた。

特筆すべきは大舞台での勝負強さ。2006年のCL決勝アーセナル戦で同点ゴールを決め、2009年のCL決勝マンチェスター・ユナイテッド戦でも先制点。2つのビッグイヤー獲得に直接貢献した。2008-09シーズンは、あの史上初の三冠の最前線に立っていた。

バルカ

エトーはとにかく勝負どころで点を取る男だった。CL決勝で2回もゴールしてるストライカーなんて、そういない。彼の9番は「タイトルを取る9番」だったんだよね。

ズラタン・イブラヒモビッチ(2009-10):1季で去った巨人

9
ズラタン・イブラヒモビッチ
スウェーデン代表/センターフォワード
鳴り物入りで加入するも1シーズンで退団

エトーとの交換に近い形(+巨額の移籍金)で2009年に加入したズラタン・イブラヒモビッチ。序盤こそ好調だったが、当時の指揮官グアルディオラとの関係が悪化し、わずか1シーズンでミランへ去った。

得点自体は残したものの、チーム戦術との相性とロッカールームでの軋轢が最後まで解消されなかった。ロナウドとはまた違う意味で、「1シーズンだけの巨大な9番」として記憶されている。

ルイス・スアレス(2014-15〜2019-20):MSNの牙

9
ルイス・スアレス
ウルグアイ代表/センターフォワード
283試合198ゴールはクラブ歴代3位。2015年三冠

9番の系譜で、得点数だけを見れば頂点に立つのがルイス・スアレスだ。2014年にリバプールから加入した彼は、6シーズンで283試合198ゴール——これはクラブ歴代でも屈指の得点数で、メッシに次ぐ現代バルサ最強クラスの点取り屋だった。

メッシ、ネイマールと組んだMSNは、サッカー史上最強の3トップの一つに数えられる。加入初年度の2014-15にいきなり三冠(リーガ・コパ・CL)を達成。噛みつきなどの物議もあったが、ピッチ上での得点力と献身は本物だった。

ロベルト・レヴァンドフスキ(2022-23〜現在):完成された点取り屋

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ロベルト・レヴァンドフスキ
ポーランド代表/センターフォワード
加入初年度にリーガ得点王(ピチーチ)

スアレス、ブライスワイト、デパイと続いたあと、9番を受け継いだのがロベルト・レヴァンドフスキ。バイエルンで世界最高のストライカーに登り詰めた彼は、加入初年度の2022-23シーズンにいきなりリーガ得点王(ピチーチ賞)を獲得した。

30歳を超えての加入ながら、その決定力とポジショニングは一切衰えを見せず、ロナウドから続く「世界最高峰を9番に据える」バルサの伝統を、現在進行形で受け継いでいる。

短命だった9番たち

主役級のストライカーが並ぶ9番だが、その合間には短い在任で終わった選手も少なくない。

選手着用ひとこと
メホ・コドロ1995-96ロナウド加入前の1季を担ったボスニア代表FW
ソニー・アンデルソン1997-99ロナウドの後継として期待されたが定着できず
ボヤン・クルキッチ2010-11ラ・マシアの神童。だが本来の輝きは別の番号で見せた
アレクシス・サンチェス2011-1488試合39ゴール。ウイング的な役割も多くアーセナルへ
ブライスワイト/デパイ2020-22スアレスとレヴァンドフスキの「つなぎ」となった2人

こうして見ると、9番は「世界最高のストライカー」と「そのつなぎ役」が交互に現れる番号でもある。空位を許さず、常に誰かが最前線を担ってきた。

📊 分析:バルサの9番はどんな番号か

ポジションの傾向:ほぼ純粋なセンターフォワード

分析するまでもないほど明快だ。9番はほぼ全員がセンターフォワード(純粋な点取り屋)。7番がウイングから万能型まで幅広かったのとは対照的に、9番の役割は一貫して「ゴールを決めること」だった。アレクシス・サンチェスのようにウイングもこなす選手はいたが、基本線はブレていない。

5番とは正反対:短命だが爆発的

5番の記事で「着用者が異常に少ない」ことに触れたが、9番はその正反対だ。ロナウド1季、ズラタン1季、デパイ1季——入れ替わりが激しい。だが面白いのは、短い在任でも桁違いのゴールを残すことだ。

選手在籍得点
ロナウド1季全大会47ゴール
スアレス6季198ゴール(クラブ歴代3位)
エトー5季199試合130ゴール
クライファート5季219試合106ゴール

5番が「長く居続けた者に託す信頼の番号」なら、9番は「短くてもいい、とにかく点を取れ」という結果の番号。この2つの番号の性格の違いこそ、バルサの背番号を並べて読む面白さだ。

成功と失敗の通信簿

評価選手理由
◎ 伝説ロナウド1季47ゴール+バロンドール。最も濃い9番
◎ 伝説スアレス198ゴール・MSN・2015年三冠
◎ 伝説エトー130ゴール・CL決勝で2度得点・三冠
○ 大黒柱クライファート5季106ゴールの安定感
◇ 現在進行形レヴァンドフスキ初年度リーガ得点王
△ 不完全燃焼ズラタン/デパイ数字は残すも短期で退団

注目すべきは、9番には決定的な「大失敗」がほとんどないことだ。7番が高額補強の墓場になりがちだったのに対し、9番は在籍が短くても、たいてい期待通りに点を取った。役割が「ゴール」の一点に絞られているぶん、期待とのズレが起きにくいのかもしれない。

バルカ

7番は「時代を映す番号」、6番は「育てた頭脳の番号」、5番は「魂を託す番号」、そして9番は「点で語る番号」。番号ごとに性格がここまで違うって、あらためて面白いよね。

❓ よくある質問

Q. 現在のバルサの9番は誰?

A. ロベルト・レヴァンドフスキ(2022-23〜)。加入初年度にリーガ得点王(ピチーチ賞)を獲得した、現代最高峰のセンターフォワードだ。

Q. ロナウドとロナウジーニョ、9番はどっち?

A. 「怪物」ロナウド(ブラジル)が9番ロナウジーニョは10番だ。名前が似ているうえ同じブラジル人なので混同されやすいが、まったくの別人。ロナウドは1996-97の1季のみ、ロナウジーニョは2003〜2008年に在籍した。

Q. メッシは9番を着けたことがある?

A. ない。メッシは30番→19番→10番と着けており、9番を背負ったことは一度もない。エトーが9番だった時代、メッシは19番や10番でその隣に立っていた。

あわせて読みたい

ほかの番号の物語もどうぞ。

9番のストライカーたちがどんな布陣で戦ってきたかは、フォーメーション図鑑で振り返れる。

ロマーリオが原点を刻み、ロナウドが伝説を作り、クライファート・エトー・スアレスが得点を積み上げ、いまレヴァンドフスキが受け継ぐ。バルサの9番は、これからも「世界最高の点取り屋」の証であり続けるだろう。

Visca el Barça!Vamos Blaugrana!!

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