※本ページの情報は2026年8月時点のものです。
2026年8月26日、FCバルセロナがドミニク・リヴァコビッチの獲得を発表した。クロアチア代表のゴールキーパーである。
日本のサッカーファンにとって、この名前は特別な意味を持つ。2022年のワールドカップで、日本の夢を止めた男だからだ。
バルカこの発表を見たとき、正直ちょっと複雑な気持ちになった。あのPK戦を見ていた人なら、みんなそうだと思う。でも調べてみたら、彼のキャリアはめちゃくちゃ面白かった。
発表されたこと
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発表日 | 2026年8月26日 |
| 前所属 | フェネルバフチェ(トルコ) |
| 移籍形態 | 完全移籍 |
| 契約 | 4シーズン/2030年6月30日まで |
| 移籍金 | クラブ公式では非公表(後述) |
| 背番号 | 公式発表待ち |
※移籍金について。クラブ公式の発表に金額の記載はありません。報道では固定約200万ユーロに出来高約200万ユーロを加えた、最大約400万ユーロとされていますが、クラブが公表した数字ではないため断定しません。
2022年12月5日、日本を止めたPK戦
先に、日本の読者にとって最も大きい話から書く。
2022年12月5日、カタール・ワールドカップのラウンド16。日本代表はクロアチアと対戦し、1-1のままPK戦に突入した。
結果は1-3。日本は敗退した。そのゴールを守っていたのが、当時27歳のリヴァコビッチである。
| 日本の順番 | キッカー | 結果 |
|---|---|---|
| 1人目 | 南野拓実 | セーブ |
| 2人目 | 三笘薫 | セーブ |
| 3人目 | 浅野拓磨 | 成功 |
| 4人目 | 吉田麻也 | セーブ |
1試合のPK戦で3本を止めた。これはワールドカップの歴史で3人目の記録だという。彼はこの試合のマン・オブ・ザ・マッチにも選ばれている。
さらに準々決勝のブラジル戦でもPKを1本セーブし、この試合では11本のセーブを記録。フランスのレキップ紙が10点満点という極めて珍しい評価を与えた。同紙の歴史で15人目だったと伝えられている。
クロアチアはこの大会で3位に入った。その快進撃の中心にいたのが、このゴールキーパーだった。



あのPK戦、いまでも覚えてる。南野、三笘と続けて止められたときの絶望感。でも4年経って、その相手がバルサのユニを着ることになるとはね。サッカーって本当に何が起こるか分からない。
日本の視点から見た2026年ワールドカップの総括はこちらで。


リヴァコビッチとはどんな選手か
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 氏名 | ドミニク・リヴァコビッチ(Dominik Livaković) |
| 生年月日 | 1995年1月9日(加入時31歳) |
| 出身地 | クロアチア・ザダル |
| 国籍 | クロアチア |
| ポジション | ゴールキーパー |
| 身長 | 188cm |
| 代表 | クロアチア代表/79キャップ(2026年7月時点) |
| 契約 | 2030年6月30日まで |
クラブ経歴
NKザダル、NKザグレブの下部組織で育ち、トップリーグへ。キャリアの中心はディナモ・ザグレブでの7年間だ。
| 時期 | クラブ | リーグ戦出場 |
|---|---|---|
| 2012〜2016年 | NKザグレブ | 104試合 |
| 2016〜2023年 | ディナモ・ザグレブ | 207試合 |
| 2023〜2026年 | フェネルバフチェ(トルコ) | 57試合 |
| 2025-26 | (レンタル)ジローナ | 0試合 |
| 2025-26 | (レンタル)ディナモ・ザグレブ | 14試合 |
| 2026年〜 | FCバルセロナ | — |
※上の表はリーグ戦のみの出場数です。全公式戦ではクラブ公式の発表でディナモ・ザグレブ295試合(137試合無失点)、フェネルバフチェ74試合(24試合無失点)とされています。集計基準により資料間で差が出ます。
17歳でのプロデビューから
生まれ育ちはアドリア海に面した港町ザダル。NKザダル、NKザグレブの下部組織を経て、2012年8月31日、17歳でリーグ戦デビューを果たした。ホームでのツィバリア戦にフル出場したが、チームは0-1で敗れている。
NKザグレブで4シーズン・104試合を戦い、2016年に国内最大のクラブ、ディナモ・ザグレブへ。ここからの7年間が、彼を代表の守護神に押し上げた。
ディナモ・ザグレブでの7年
クラブ公式の発表によれば、ディナモでは295試合に出場し、うち137試合を無失点で終えている。およそ46%の試合で失点していない計算になる。
タイトルも積み上げた。クロアチア1部リーグを7回、クロアチア・カップを3回、スーペルカップを3回制している。2020-21シーズンにはヨーロッパリーグのシーズンベストイレブンにも選出された。
フェネルバフチェ、そして出戻り
2023年夏、トルコのフェネルバフチェへ移籍。2シーズンでリーグ57試合に出場した。その後スペインのジローナへレンタルされるが出場機会はなく、2025-26シーズンの冬にはディナモ・ザグレブへ復帰(レンタル)して14試合に出ている。
つまり直近の彼は、必ずしも順風満帆ではなかった。ジローナでの出場ゼロという時期を経て、31歳でバルサへ来ることになる。



ジローナで0試合っていうのは、正直気になるところ。でもそのあとディナモに戻って14試合出て、代表でもW杯に行ってる。腐らずにやってきた選手なんだな、というのは数字から伝わってくる。
注目したいのはディナモ・ザグレブでの137試合無失点という数字だ。295試合のうちおよそ46%の試合で失点していないことになる。
※出場・無失点の数字は集計基準により資料間で差が出る場合があります。ここではクラブ公式の発表に沿って記載しています。
クロアチア代表として
2017年から代表でプレーし、ワールドカップ3大会(2018・2022・2026)、ヨーロッパ選手権2大会(2021・2024)を経験している。
| 大会 | 成績 |
|---|---|
| 2018年ワールドカップ | 準優勝 |
| EURO 2020(2021年開催) | 出場 |
| 2022年ワールドカップ | 3位 |
| ネーションズリーグ2022-23 | 準優勝 |
| EURO 2024 | 出場 |
| 2026年ワールドカップ | 出場 |
通算79キャップ(2026年7月時点)。クロアチアのゴールキーパーとしてワールドカップ最多出場とされる。
獲得タイトル
| タイトル | 回数 | 年 |
|---|---|---|
| クロアチア1部リーグ | 7回 | 2017-18/2018-19/2019-20/2020-21/2021-22/2022-23/2025-26 |
| クロアチア・カップ | 3回 | 2017-18/2020-21/2025-26 |
| クロアチア・スーペルカップ | 3回 | 2019/2022/2023 |
| W杯 準優勝 | — | 2018年 |
| W杯 3位 | — | 2022年 |
| ネーションズリーグ 準優勝 | — | 2022-23 |
国内では勝ち続け、代表では2大会続けてW杯の表彰台圏内。「勝つチームのゴールを守ってきた選手」という点は、経歴からはっきり読み取れる。
なぜいまゴールキーパーなのか
ここが今回の補強を理解する上で重要な部分だ。
2026-27シーズンのバルサのゴールキーパー事情は、去年までとかなり変わっている。
| 選手 | 背番号 | 状況 |
|---|---|---|
| ジョアン・ガルシア | 1 | 正ゴールキーパー。13番から昇格 |
| ボイチェフ・シュチェスニー | 13 | 36歳・契約は2027年まで。25番から変更 |
| マルク=アンドレ・テア・シュテーゲン | — | 2026年8月にアヤックスへレンタル移籍。1番を明け渡した |
| ドミニク・リヴァコビッチ | 未発表 | 今回加入 |
つまり長年の守護神だったテア・シュテーゲンがチームを離れ、番号も玉突きで動いた。ジョアン・ガルシアが13番から1番へ、シュチェスニーが25番から13番へ。そしてシュチェスニーは36歳で、契約も残り1年という状況だった。
そこへ31歳で、代表でも実績のあるゴールキーパーを4年契約で獲る。これは「いまの穴埋め」と「数年先の備え」を兼ねた補強と読める。
※チーム内の序列については、クラブから公式な説明はありません。報道ではジョアン・ガルシアの控えとして今季を戦うとされていますが、確定情報ではありません。
バルサの歴代守護神が背負ってきた1番の系譜はこちらで。


現在の正GKが着ける13番、そして第3GKに回ってくる25番の物語もどうぞ。




背番号はどうなる?
2026年8月時点で、クラブ公式はリヴァコビッチの背番号を発表していません。
現在のゴールキーパーの番号は1番=ジョアン・ガルシア、13番=シュチェスニーで、25番は空いています。ラ・リーガの規定ではトップチーム登録は1〜25番で、1番と13番はゴールキーパー用に予約されています。
この状況を踏まえると、第3ゴールキーパー用に使われてきた25番が空いているのが目を引く。バルサの25番は歴史的に「3人目のGK」の番号だった。
ただし、これは推測にすぎない。公式発表を待ちたい。
2026年夏の補強を整理する
この夏のバルサは、動きが多い。
| 選手 | ポジション | 前所属 |
|---|---|---|
| アンソニー・ゴードン | ウイング | ニューカッスル |
| カリム・アデイェミ | ウイング | ドルトムント |
| ジェシー・ビシウ | ウイング | クラブ・ブルージュ |
| ロドリ | 守備的MF | マンチェスター・シティ |
| ドミニク・リヴァコビッチ | ゴールキーパー | フェネルバフチェ |
バロンドール受賞者のロドリに続いて、代表クラスのゴールキーパー。数年前の財政難が語られた時期とは、明らかに動き方が違う。
同じ夏に加入したロドリについてはこちらで詳しく解説している。


歴代の移籍金ランキングはこちらで。


まとめ
- 2026年8月26日発表。完全移籍で契約は2030年6月30日まで(4シーズン)
- 移籍金はクラブ公式では非公表。報道では固定200万+出来高200万ユーロ
- 2022年W杯のラウンド16で、日本相手にPK3本をセーブした
- ディナモ・ザグレブで295試合137無失点、リーグ7連覇
- テア・シュテーゲンのレンタル移籍を受けた補強と見られる
- 背番号は公式発表待ち
あのPK戦を覚えている人ほど、複雑な気持ちになるかもしれない。だが4年前に日本を止めたあの落ち着きが、これからはバルサのゴールを守ることになる。
味方になれば、これほど心強いゴールキーパーもいない。
現在のチームの背番号やスタッツは、選手名鑑でチェックできる。


バルサの試合をどこで見られるかは、こちらで大会別に整理している。


Visca el Barça!Vamos Blaugrana!!








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