【試合レビュー】チャンピオンズリーグ第3節| vs オリンピアコス:若きバルサがCLで覚醒!フェルミン・ロペスのハットで6発快勝

パリ戦で終盤に逆転負けを喫し、現在CL順位16位と苦しい立場に立つバルセロナ。第3節はホームにギリシャ王者オリンピアコスを迎える。
スタメンには、ソシエダ戦以来の先発となるドロ・フェルナンデスが左WGに入り、フェルミン・ロペスもジローナ戦での復帰から連続スタメン。フェラン・トーレスはベンチスタートとなった。
また、ヤマル・ペドリ・バルデがそろってスタメン復帰し、キャプテンマークはペドリが着用。フレンキー・デ・ヨングは温存で控えに回った。
フォーメーションは引き続き4-2-3-1。
クラシコを目前に控えるバルサとしては、内容でも結果でもスッキリと勝ち切り、勢いを取り戻したい一戦だ。

出典先:https://www.fcbarcelona.jp/ja/football/first-team/news/4387068/barca-6-1-olympiacos-six-goals-ahead-of-the-clasico
目次

若きバルサがCLで覚醒!フェルミン・ロペスのハットで6発快勝
クラシコ前に最高の弾み

チャンピオンズリーグ第3節
2025年10月21日(火)20:00 @エスタディ・オリンピック・リュイス・コンパニス
観客:47,816人
主審:ウルス・シュナイダー

FC Barcelonaオリンピアコス
61
⚽️得点者⚽️
⚽️フェルミン・ロペス(7分)⚽️カアビ(53分)PK
⚽️フェルミン・ロペス(38分) 
 ⚽️ヤマル(68分)PK
⚽️ラッシュフォード(74分)
⚽️フェルミン・ロペス(76分)
⚽️ラッシュフォード(79分)
🟨警告者🟥
🟨バルデ(23分)🟨ヘッツェ(35分)
🟨ガルシア(39分)
🟨ポデンス(55分)
🟨🟥ヘッツェ(57分)

スターティングメンバー

FCバルセロナ オリンピアコス
ポジション 選手名 ポジション 選手名
GK ジョアン・ガルシア GK ゾロキス
RSB クンデ RSB コスチーニャ
CB クバルシ CB レトソス
CB エリックガルシア CB ピロラ
LSB バルデ LSB オルテガ
MF マルク・カサド MF ヘッツェ
MF ペドリ MF ガルシア
MF フェルミン・ロペス MF チキーニョ
WG ヤマル FW マルティンス
WG ドロ・フェルナンデス FW ポデンス
CF ラッシュフォード FW カアビ
                        交代選手
ドロ・フェルナンデス ↔︎ フレンキーデ・ヨング(58分)チキーニョ ↔︎ ナスシメント(31分)
ヤマル ↔︎ バルドグジ(75分)マルティンス ↔︎ ムザキティス(46分)
バルデ ↔︎ ジェラールマルティン(75分)オルテガ ↔︎ オニェマチ(53分)
アラウホ↔︎ クンデ(75分)ポデンス ↔︎ ヤレムチェク(78分)
ペドリ ↔︎ マルク・ベルナル(80分)カアビ ↔︎ タレミ(78分)

試合レビュー

前半まとめ:若武者フェルミン・ロペスが躍動!2ゴールで主導権を握る

立ち上がりからやや不安定な守備が顔をのぞかせた。開始わずか1分、バルデの自陣パスが弱く相手に奪われ、そのままシュートを許す。GKシュチェシュニーが右手一本で弾き、なんとかCKに逃れたものの、序盤から守備陣のフワつきが目立つ展開に。

4分にはチャンス到来。ドロ・フェルナンデスの華麗なヒールパスからバルデがエリア内へ突破し、中央のラッシュフォードへ絶妙なクロス。右足で合わせたものの、惜しくも枠の外。先制の好機を逃したが、チームには攻撃のリズムが生まれ始める。

そして7分、ついに試合が動く。左SBのバルデが中央へ運び、ペナルティエリア付近でフェルミン・ロペスにパス。そこから右サイドのヤマルへ展開し、GKとDFを交わしたものの、シュートには持ち込めず。しかしこぼれ球に反応したフェルミンが左足を一閃、ボールはゴール左隅へ吸い込まれ、バルサが先制点を奪う(1-0)。

その後はオリンピアコスの守備ブロックに苦しみ、思うように敵陣へ攻め込めない時間帯が続く。シュチェシュニーのキックミスやビルドアップでのボールロストが目立ち、ヒヤリとする場面も多い。前半のポゼッションは59%対41%、シュート数は5対4と拮抗。決して安心できる展開ではなかった。

それでも38分、ペドリがファウルを受けながらもボールを奪い切り、ドロ・フェルナンデスが左サイドから中央へ運ぶ。中央のフェルミン・ロペスが受けると、冷静にフェイントでDFをかわし、左足を振り抜き再びネットを揺らし、2-0。若きMFが圧巻の2ゴールでチームを牽引した。

思えば、2点リードは9月25日のオビエド戦以来。しかも先制からの2点差は9月22日のヘタフェ戦以来の展開。
前半は不安定な守備よりも、何より“若武者フェルミン・ロペス”の輝きが際立った45分だった。さらに左ウイングのドロ・フェルナンデスも素晴らしい動きを見せ、リーガでも継続起用を期待したくなる内容となった。

後半まとめ:フェルミンがハット達成、若きバルサがCLで圧勝!

後半はメンバー変更なしでスタート。立ち上がりから右サイドのヤマルが積極的に仕掛けるが、相手のマークが2枚付き、なかなかシュートチャンスを作れない。それでも若き10番は存在感を放ち、右サイドから絶妙なクロスを供給。絶好調のフェルミン・ロペスが頭で合わせたが、GKのビッグセーブに阻まれ、惜しくもハットトリックとはならなかった。

試合が動いたのは50分。右サイドからのクロスをカアビが頭で押し込みネットを揺らすが、直前にエリック・ガルシアのハンドがVARで確認され、PK判定に。カアビのキックはシュチェシュニーがコースを読んだものの、わずかに届かず失点(2-1)。

その後、オリンピアコスのヘッツェが2枚目のイエローで退場。数的優位となったバルサは、ドロ・フェルナンデスに代えてフレンキー・デ・ヨングを投入。トップ下にフレンキーを配置し、フェルミン・ロペスは左サイドへスライド。

65分にはラッシュフォードがフェルミンとのワンツーで抜け出し、GKと接触してPKを獲得。キッカーはヤマル。落ち着いてGKの動きを見極め、ゴール中央へ流し込んで3-1。10番の久々のゴールにスタジアムは大歓声。

74分にはラッシュフォードがエリア内で体のフェイントからノーモーションで右足を一閃。美しい一撃でネットを揺らし4-1。これで今季CL3戦連続ゴールと絶好調ぶりを示す。

続いてクンデ、バルデ、ヤマルに代えてアラウホ、ジェラール・マルティン、バルドグジを投入。今回は“CFアラウホ”ではなく本職のセンターバックで起用され、右SBにはエリック・ガルシアが回る。

そして76分、交代で入ったばかりのバルドグジが右サイドを突破。滑り込みながらもクロスを上げると、そのボールにフェルミン・ロペスが反応。左足でダイレクトに合わせてゴールし見事ハットトリック達成! スタジアムが総立ちとなる瞬間だった。バルサでのハットトリックは久々の快挙だ。

さらに79分にはペドリのロングボールをフェルミンがワントラップで進行方向とは逆へ持ち出し、そのまま右足で豪快に叩き込む。ボールの軌道もトラップも完璧で、まさに“芸術的”な一撃。解説者も思わず「うまっ」と唸るようなスーパーゴールで、スコアは6-1。

若きバルサが圧倒的な攻撃力でCLの舞台を制し、苦しい状況を吹き飛ばすような完勝劇を見せた。

試合まとめ:6発快勝でクラシコへ最高の弾みをつける!

試合はそのまま6−1で終了。バルセロナが圧巻の勝利を収め、5日後に控えるクラシコへ最高の形で弾みをつけた。前節ジローナ戦で苦しみながらも劇的に勝ち切った流れが、チーム全体の自信と勢いを取り戻す大きなきっかけとなった。

この試合の主役は間違いなくフェルミン・ロペス。自身初のハットトリックを達成し、しかもスペイン人としてバルセロナ史上初のCLハットトリック達成者という歴史的記録を打ち立てた。攻守両面で存在感を示し、まさに“若きカンテラの星”として輝きを放った。

また、ラッシュフォードはCL3試合連続ゴールで好調を維持。ヤマルも怪我からの復帰後、落ち着いたPKで待望の今季初ゴールを記録。ドロ・フェルナンデスも左WGとして十分に機能し、ラフィーニャの無理な復帰を急ぐ必要がないことを証明した。そしてヤマルは18歳100日でCL25試合出場最年少記録という記録も樹立した。

守備では依然として不安定な場面もあったが、試合を通して攻撃陣が圧倒。主力組も無理なくプレータイムを調整でき、次節クラシコに向けた準備としては理想的な内容だった。

満身創痍のチーム状況を考えれば、この大勝は単なる3ポイント以上の意味を持つ。若手が中心となって勝ち切った今節は、チーム全体の底上げと未来への希望を感じさせる一戦だった。

次節:VSベルナベウでのクラシコで首位奪還

次に待ち受けるのは、リーガで最も注目される一戦クラシコ。
首位レアル・マドリードと2位バルセロナによる、まさに“頂上決戦”だ。

相手には、今シーズン得点ランク首位を走るエムバペをはじめ、脚の速いタレント揃いの攻撃陣が控える。今日のようにスペースを自由に使える展開は望みにくく、守備面では一瞬の油断も許されないだろう。

それでも、今のバルサには十分に戦える力がある。怪我人は依然多いものの、フェルミン・ロペス、ヤマル、クバルシといった若手が台頭し、チームの総力は確実に上がっている。フェラン・トーレスのスタメン復帰も期待され、攻撃のオプションは再び厚みを増す見込みだ。

何より重要なのは、“相手を恐れない自信”。選手個々のクオリティを信じ、自分たちのサッカーを貫ければ、勝機は十分にある。

懸念点があるとすれば、フリック監督が前節退場によりベンチ入りできないこと。しかし、代わりに指揮を執るのはカンテラ出身で元バルサのチアゴ・アルカンタラ。彼がどんな采配を見せるのか、ファンの間では大きな注目を集めている。
次期監督候補の一人としても名前が挙がる彼の姿が、ついにバルサのベンチに戻ってくる。
それだけで胸が熱くなる瞬間だ。

若きチームがどこまで“白い巨人”に立ち向かえるのか。
クラシコは、今季のタイトルレースを左右する運命の一戦となる。

Visca el Barça!Vamos Blaugrana!!

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