バルセロナの2025年夏・ジャパンツアーが話題を呼んでいる。神戸との初戦を3-1で快勝した直後、選手たちは関西の街でリカバリーを兼ねたオフタイムを満喫。そしてその裏で──クラブが“もうひとつの話題”を投下した。
それが、NBAの伝説的プレイヤー「コービー・ブライアント」に捧げる、新セカンドユニフォームの発表だ。
神戸(Kobe)とコービー(Kobe)の奇跡のような縁。
そこに、クラブの哲学 “Més que un club(クラブ以上の存在)” が重なることで、
今回のツアーは“単なる親善試合”の枠を超えた深いメッセージ性を帯び始めている。
もちろん注目すべきはピッチ上の変化も同様だ。
フリック新体制の第一歩として神戸戦で見せた新戦術、
そして7月31日の第2戦・FCソウル戦へ向けたさらなる進化にも目が離せない。
今回は「コービー×バルサ」の新ユニ発表、選手たちのオフショット、
そしてフリック体制の戦術的第一歩──そんな“ピッチの外と中の交差点”をお届けする。
神戸戦後のリカバリーとオフショット
⚽選手たちの「観光タイム」がSNSに続々
神戸戦翌日、バルセロナの選手たちはそれぞれ自由時間を過ごし、
その様子がSNSで次々とシェアされた。
ラミン・ヤマルは、家族との京都観光を楽しむ姿をInstagramに投稿。
一方、フェラントーレスは他のメンバーと一緒に電車の中や金閣寺の前で高校の部活のように集合写真を!!
また、クンデはまさかの東京表参道のビンテージショップを訪ねていたようです。
ダニオルモやペドリらは京都などを観光。
こうした投稿がSNSを通じて広がることで、バルサの選手たちが“遠くの存在”ではなく、“日本の街を楽しむ若者”として親近感を持たれるようになっている。
それと同時に、チームの雰囲気の良さや若手とベテランの距離感の近さなども垣間見え、
新シーズンへ向けたポジティブな空気が画面越しに伝わってきた。
⚽リカバリーの質がパフォーマンスを作る
神戸戦の翌日──
オフショットの裏側では、もう“次の戦い”に向けた準備が始まっていた。
フリック監督が強調しているのは「オフの過ごし方こそが、オンの質を決める」という考え方。
プレシーズンとはいえ、63日ぶりの実戦を終えたばかりのチームにとって、ただの休息ではなく、**「再起動=リカバリー」**が重要なテーマになっていた。
たとえば、試合翌朝にはフィジカルコーチ陣によるリカバリーセッションが実施された。
軽いジョギングや可動域を広げるストレッチ、冷水と温水を交互に使ったアイスバス。
選手たちはそれぞれのコンディションに合わせたメニューを消化し、負荷のかかった筋肉や関節を速やかに整えることで、疲労を“翌日に残さない”状態へと持っていった。
さらに、バルサの栄養サポートチームも同行しており、日本食と地元の食材を活用したリカバリーメニューを提供。
今シーズンのバルセロナが目指すサッカー──
高強度のプレッシング、素早いトランジション、連動性あるポジショニング──これらはすべて、「質の高いコンディション」が土台にあって初めて機能するからだ。
とくに、神戸戦でキレのあるプレーを披露したヤマルやフェルミン・ロペス、後半に躍動したペドロ・フェルナンデスなど、
若手の台頭には「ケガをしない身体づくり=リカバリーの習慣化」が不可欠。
同時に、レヴァンドフスキやイニゴらベテラン勢の疲労マネジメントもまた、シーズンを戦い抜く上で重要なテーマだ。
バルサは“ボールを持って輝くチーム”であると同時に、“準備で勝つチーム”でもある。
そして、その準備の第一歩が、まさにこの「リカバリーの質」なのだ。
フリック監督の初陣と戦術的な“第一印象”
⚽4-2-3-1がベース、攻守の切り替えが速い
ハンス・フリックが初めて指揮を執った神戸戦。
最も印象的だったのは、やはり**「攻守の切り替え(トランジション)の速さ」**だろう。
フォーメーションは4-2-3-1をベースに、
守備時は中盤をコンパクトに絞ってスペースを消し、攻撃時にはサイドに幅を持たせて展開するスタイル。
フェルミンとペドリがボールを持った際の“顔の向き”や、ラミン・ヤマルがサイドラインぎりぎりから一気に縦へ抜ける形など、
細かいプレーの中にも「パターンの反復と規律の浸透」が見て取れた。
また、プレッシング開始位置の高さも特徴的だった。
相手CBに自由を与えず、ボールを奪い切るのではなく**“奪わせる誘導”**のような形で高い位置からプレスを仕掛け、
奪った瞬間に一気にスピードアップしてゴールへ迫る──そんな狙いが全体に共有されていた印象だ。
そして、後半に投入されたルーニー・バルドグジやペドロ・フェルナンデスのような新戦力が、
そのテンポにフィットしたプレーを披露したことは、戦術的な成功以上に、**「競争の始まり」**を象徴している。
つまりこの初戦は、「戦術の完成度」よりも「ベースの明示」と「個の評価の場」。
フリックは、このチームに**“新しい言語”を教える先生**として、静かに確かな一歩を踏み出した──
そんな印象だった。
⚽次戦・FCソウル戦への狙い
7月31日に控える第2戦・FCソウル戦では、さらに違うメンバー同士でのチームが作られるだろう。
まず注目は、神戸戦に出場時間が限られた選手たち──
となるとやっぱり若手のカンテラが中心になるかなぁ
“アピールしたい若手”にとってはこのFCソウル戦が事実上のテストマッチ本番となる。
また、フリック監督にとっては「違うピースで同じサッカーができるか」を見極める大切な試合。
神戸戦ではデ・ヨングやダニオルモ、ラッシュフォードら主力級が後半からの出場に留まったが、
FCソウル戦では彼らを先発で使い、前線の流動性や中央の縦パス精度を確認する狙いがありそうだ。
さらに、キーパー陣の入れ替え(シュチェスニーの継続起用 or 若手GKのテスト)にも注目は集まる。
そもそも今シーズンはジョアンガルシアを獲得したが正GKが誰になるかはフリックのみしかわからない
FCソウル戦は、戦術の深化と選手のサバイバルが交差する重要な一戦になりそうだ。
バルサ×コービー=セカンドユニフォーム
コービーへのオマージュ──紫×金の“マンバ・カラー”
2025年7月27日、バルサが日本での試合を終えた直後に発表したのが、新しい2025-26シーズンのセカンドユニフォーム。
そのデザインは、まさに衝撃的だった。

「紫と金(パープル×ゴールド)」というロサンゼルス・レイカーズの伝統色。
そしてその配色は、“ブラック・マンバ”の異名を持つNBAのレジェンド──コービー・ブライアントへの明確なオマージュ。
コービーの名前は英語では「Kobe」──そう、今回の試合地と同じ「神戸」だ。
この偶然とも必然とも思えるリンクを、クラブが見逃すはずがなかった。
ただ披露する試合は神戸ではなくソウルというのが少し寂しい気がするのは僕だけだろうか…
コービーが生前「バルサファン」であったこと、そして世界中のアスリートたちに与えたインスピレーション。
このユニフォームは、彼へのリスペクトであり、バルサというクラブの“心”の部分を世界へ伝えるメッセージなのかもしれない。
僕自身は間違いなく今年のユニフォームも買いですね!!
ただ名前を入れるかどうかは毎回悩みますね…
まとめ
ヴィッセル戦を終えたバルサは、日本でリカバリーを兼ねたオフを過ごし、すでに韓国へと移動。相変わらず慌ただしくも充実した日々を送っている。
残り2試合のアジアツアーでしっかりと試合感覚を取り戻し、ジョアン・ガンペール杯、そしてラ・リーガの開幕に万全の状態で臨んでほしい。
あとはただ一つ──怪我なく、全員が笑顔で開幕を迎えてくれることを願うばかり。
Visca el Barça!Vamos Blaugrana!!
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