【試合レビュー】ラ・リーガ第6節| vs オビエド:苦戦の末に3-1勝利、フリック監督がバルサ通算50勝達成!

24年ぶりにオビエドとの公式戦に挑んだバルセロナは、アウェーの熱気に押され前半に痛恨の失点。それでも後半はフレンキー・デ・ヨングの投入で流れを掴み、エリック・ガルシアの同点弾、レヴァンドフスキの勝ち越し弾、そしてキャプテン・アラウホのダメ押し弾で逆転勝利を収めた。難敵相手に粘り強さと個の力を発揮した一戦は、フリック監督にとって節目となる通算50勝目でもあった。

出典先:https://www.fcbarcelona.jp/ja/football/first-team/news/4369524/real-oviedo-1-3-fc-barcelona-another-comeback
目次

24年ぶりの対戦だが苦戦の末に3-1勝利

ラ・リーガ第6節
2025年9月25日(木)21:30 @カルロス・タルティエレ
観客:29,850人
主審:ミゲル・アンヘル・オルティス

FC Barcelonaオビエド
31
⚽️得点者⚽️
⚽️エリックガルシア(55分)⚽️アルバート・レイナ(32分)
⚽️レヴァンドフスキ(69分) 
 ⚽️アラウホ(88分)
🟨警告🟥
🟨エイック・バイリー(90+2分)

スターティングメンバー

FCバルセロナ オビエド
ポジション 選手名 ポジション 選手名
GK ジョアン・ガルシア GK アーロン・エスカンデル
RSB エリックガルシア RWB ルーカス・アイハド
CB アラウホ CB エイック・バイリー
CB クバルシ CB ダビド・カルモ
LSB ジェラール・マルティン LCB ラヒム・アルハサン
MF マルク・カサド MF ハイセム・ハッサン
MF ペドリ MF レアンダー・デンドンカー
MF ダニ・オルモ MF アルバート・レイナ
WG ハフィーニャ MF イリヤス・チャイラ
WG ラッシュフォード FW サンティ・カソルラ
CF フェラントーレス FW サロモン・ロンドン
                        交代選手
マルクカサド ↔︎ フレンキー・デ・ヨング(46分)サンティ・カソルラ ↔︎ ルカ・イリッチ(64分)
ハフィーニャ ↔︎ レヴァンドフスキ(64分)ハイセム・ハッサン ↔︎ クワシ・シボ(64分)
ジェラール・マルティン ↔︎ クンデ(73分)イリヤス・チャイラ ↔︎ アレックス・フォレス(70分)
ペドリ ↔︎ マルク・ベルナル(90分)アルバート・レイナ ↔︎ ヨシップ・ブレカト(70分)
ラッシュフォード ↔︎ クリステンセン(90分)レアンダー・デンドンカー ↔︎ サンティアゴ・コロンバト(90分)

試合レビュー

前半まとめ:オビエドの勢いに押され、バルサ痛恨のミスで失点

開始直後からオビエドは、ホームスタジアムを埋め尽くす大歓声を背にアグレッシブなプレスを仕掛けてきた。バルサはポゼッションこそ握ったものの、思うようにボールを回せず、24年ぶりの対戦相手の勢いに押される形で試合が始まった。オビエドの攻撃はシンプルに前線へのロングボールを多用し、バルサ守備陣の背後を狙うスタイル。スタジアム全体の熱気も相まって、バルサにとっては難しい立ち上がりとなった。

それでも最初にチャンスを作ったのはバルサだった。

9分には右サイドでハフィーニャがドリブル突破からクロスを送り、ファーで待つラッシュフォードが豪快に合わせたが、GKの好セーブに阻まれる。続く21分にはラッシュフォードがペナルティエリア外から強烈なミドルを放ち、枠をとらえたものの、これもGKに弾き出された。好調を維持するラッシュフォードからは、常にゴールの匂いが漂っていた。

ペドリとエリックの連係から右サイドを崩し、フェラントーレスへつなぐなど、形は徐々に見え始めていたが、先制点を奪ったのはオビエドだった。

32分、バルサの守護神ジョアン・ガルシアがエリア外まで飛び出してカサドへパスを出そうとしたが呼吸が合わず、相手にボールを奪われる。そこから無人のゴールへロングシュートを決められ、バルサは痛恨の失点を喫した。

その後はオビエドが4-5-1のコンパクトな守備ブロックを形成し、バルサは攻めあぐねる展開に。カサドがボールの配給を担うものの、フレンキー・デ・ヨングのようにドリブルで相手ラインを押し下げることができず、守備を崩しきれない。1トップのフェラントーレスにも十分なボールが入らず、バルサは劣勢のまま前半を0-1で折り返した。

後半まとめ:修正力と個の力で逆転勝利を引き寄せる

後半開始と同時に、カサドに代わってフレンキー・デ・ヨングが投入される。これで中盤の推進力と展開力が一気に高まり、バルサは反撃のリズムをつかみ始めた。

しかし最初に決定機を迎えたのはオビエド。右サイドでジェラール・マルティンに1対1を仕掛けて突破、そのままエンドライン際からシュートを放つ。守護神がかろうじて弾いたものの、ヒヤリとさせられる場面となった。
そして前半から続くロンドンとアラウホのフィジカル勝負も健在で、球際の激しさは大きな見どころだった。

試合が動いたのは55分。左サイドを縦に割ったアラウホが低いクロスを送ると、ニアでフェラントーレスが反転シュート。GKが弾きポストに当たったところを、エリック・ガルシアが押し込み同点弾。フェランがボールに絡む時間が増えると攻撃の形が整うことを証明するゴールだった。

64分にはハフィーニャに代わりレヴァンドフスキが投入され、ラッシュフォードは右、フェランは左へポジションをスライド。すると69分、早速ストライカーが結果を出す。フレンキーのアーリークロスにレヴァンドフスキが頭で合わせ逆転弾。投入直後に決定的な仕事をしてみせた。

73分にはジェラール・マルティンに代えてクンデを投入し、エリック・ガルシアを左サイドバックへ回すなど守備を整備。終盤にかけてはバルサがボールを握り、試合をコントロールする展開となった。

そして88分、右CKからカピタン・アラウホが渾身のヘディングシュートで3点目。ロンドンとの激しいマッチアップを続けながらも最後に力強さを見せつけ、勝利を決定づけた。キャプテンの存在感は、今後シーズン終盤の大一番でも大きな武器となるに違いない。

試合まとめ:難敵オビエドを振り切り、3-1で勝利

試合はそのままスコアが動かず、バルセロナが3-1で勝利。昇格組のオビエドは順位こそ下位に沈んでいるものの、ホームの大声援を背に見せたプレーは勢いがあり、バルサにとって決して楽な内容ではなかった。

改めて感じたのは、フレンキー・デ・ヨングとペドリが同時にピッチに立っている時の安心感。中盤のボール循環はまさに黄金時代を彷彿とさせ、イニエスタとチャビのコンビに匹敵するのではないかと思わせるほどだった。

一方でレヴァンドフスキはやはり別格。限られたチャンスでも常にゴールを狙い続け、見事にヘディングで勝ち越し点を決めた姿は、ストライカーとしての本能を改めて証明した。

オビエド戦での勝利により、フリック監督はバルセロナ指揮官として通算50勝目に到達。就任からわずか67試合で大台に乗せたことで、クラブ史上3番目の速さでの達成となった。

最速記録を持つのはルイス・エンリケ。意外にも彼がトップで、就任初年度に三冠を達成したシーズンが大きく寄与している。後半戦はMSN(メッシ、スアレス、ネイマール)の「トリデンテ」が爆発的に機能したが、シーズン前半は試行錯誤が続き苦労していた印象が強い。

それだけに、当時を知るファンにとっては「最速で50勝=ルイス・エンリケ」という事実は少し意外に感じられるかもしれない。だが結果としては、黄金期の再来を築いた功績が数字として残っている。

一方、フリック監督もまた短期間でチームを安定させ、若手とベテランの融合を図りながら勝利を積み上げてきた。戦術面だけでなく規律や組織力を重視する姿勢が、着実に数字に表れている。

出典先:https://www.fcbarcelona.jp/ja/football/first-team/news/4369304/hansi-flick-reaches-50-wins-as-barca-coach

今日のネタ:スタメンは「遅刻ペナルティ」制!?

今のバルサは、選手のローテーションが「遅刻に対する罰則」に見えてしまうのがちょっとしたお約束になっている(笑)。今日の試合でいえば、クンデがスタメンを外れたのはまるで遅刻ペナルティのように映った。もちろん実際にはエリック・ガルシアが好調で右SBを任されたからなのだが…。

それにしても、スタメン発表があるたびに「今日は誰が遅刻したのか?」と冗談交じりで話題になるのは面白いところ。ちなみに私はといえば、試合開始1分前にアラームで飛び起きるという“寝坊”をしてしまったのだが(笑)。

次節:中3日でホームにソシエダを迎える

オビエド戦で逆転勝利を収めたバルセロナは、わずか中3日のインターバルで再びピッチに立つ。次の相手はレアル・ソシエダ。昨季もヨーロッパカップ出場権を争った強豪であり、バルサにとっては決して油断できない相手だ。

特に注意すべきは、ソシエダの堅守速攻。セルヒオ・フランシスコ監督の下で組織的な守備ブロックを築き、ボールを奪ってからのショートカウンターはリーガでも屈指の破壊力を誇る。オヤルサバルやバルサのカンテラ出身の久保建英といったアタッカー陣は、スペースがあれば一気にゴール前へ迫ってくる危険な存在だ。

一方のバルサは、フリック監督にとって“ターンオーバー”の決断がポイントとなる。中3日での連戦に加え、来週にはチャンピオンズリーグも控えているため、どの程度主力を温存しながら戦うのかに注目が集まる。特にペドリやフレンキー・デ・ヨングら主力MFのコンディションマネジメントは、シーズンを通じて安定した結果を出すために欠かせない。

ホームでの一戦となるだけに、カンプノウのサポーターは勝利を強く求めるだろう。オビエド戦で見せた逆転力とキャプテン・アラウホのリーダーシップを武器に、バルサが勢いを継続できるかどうか。ソシエダ戦は、今後のリーガ戦線を占う重要な試金石となりそうだ。

Visca el Barça!Vamos Blaugrana!!

この記事が気に入ったら
いいねしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

目次