次節第3節の相手ラージョ・バジェカーノ、バルサに待つ“バジェカスの魔境”

ラ・リーガ第3節、バルセロナの相手はアウェイでのラージョ・バジェカーノ。数字を見ると格下に思えるかもしれませんが、バルサにとって“バジェカス”はやはり気を抜けない場所です。過去3年間でのリーグ戦の成績は 1勝1分1敗。2024年8月にはバルサが辛くも1-2で勝ちをもぎ取りましたが、それ以外の対戦では苦戦を強いられており、簡単には攻略できない“魔境”の一つであるのは間違いありません。

目次

試合概要

  • キックオフ時間:2025年8月31日(日)21:30 UTC(現地時間)
            2025年9月1日(月)午前4:30(日本時間)
  • 会 場:エスタディオ・デ・バジェカス(アウェー)
  • 大会名:ラ・リーガ第3節
  • 放送・配信情報:(DAZN/U-NEXT)

対戦相手の現状と直近の成績

ラ・リーガ2024‑25シーズン、ラージョ・バジェカーノは8位でフィニッシュし、過去25年ぶりにヨーロッパの舞台(UEFAコンファレンスリーグ)出場を決めました。これはクラブ史上屈指の成果であり、単なる昇格組ではない実力の証明です。

チーム全体の成績を見ると、リーグ戦では13勝13分12敗で52ポイントを獲得し、ホーム戦の成績は6勝8分5敗、アウェイでは7勝5分7敗と比較的安定した内容。ゴールの多くを特定のFWに頼るスタイルではなく、チャンスの共有とバランス型の得点構造が目立ちます。トップスコアラーはアルバロ・ガルシアの6ゴールで、チーム内では13名が得点に絡むスプレッド型の攻撃陣であったことも印象的でした。

加えて、失点数45はクラブ史上において最少記録で、防守面でも進化を遂げていると見て取れます。監督イニゴ・ペレスのもと、強固な守備と高いチーム団結力を武器に上位に食い込んだ、2024-25シーズンのラージョは、まさに現代的な戦い方を体現したチームです。

今季のラ・リーガ2025-26シーズン、ラージョ・バジェカーノは開幕から明暗が分かれるスタートを切っている。

開幕戦ではジローナを相手に3-1で快勝。 試合開始から積極的に仕掛け、前半のうちにリードを奪取。相手のミスを逃さず追加点も挙げ、内容的にも手応えのある勝利となった。守備の堅さとショートカウンターの鋭さを同時に発揮し、シーズンへの期待を感じさせる一戦となった。

しかし続く第2節はアスレティック・ビルバオとのアウェイ戦で0-1の敗戦。 66分に与えたPKをオイアン・サンセトに決められ、そのまま追いつけずに試合終了。開幕戦の勢いを持続させることはできなかった。

この結果、ラージョはここまで1勝1敗。昇格組ではないものの、彼らの持ち味である組織的守備と鋭い切り替えは健在であり、強豪クラブにとって油断できない存在であることに変わりはない。

注目選手と要警戒ポイント

攻撃のキーマン:アルバロ・ガルシア

ラージョ攻撃陣の切り札は左ウイングのアルバロ・ガルシア。鋭いスピードを活かしたドリブル突破で相手の守備を切り裂き、チャンスを演出する。2024-25シーズンにはチーム最多の6ゴールを記録し、今季も開幕から積極的に仕掛ける姿勢が目立つ。特にカウンター局面では一瞬で流れを変えられる存在であり、バルサとしては対峙するサイドバックの対応が鍵となる。

中盤の心臓:オスカル・トレホ

キャプテンを務めるオスカル・トレホは、攻守をつなぐ中盤の軸。豊富な運動量と視野の広さで試合をコントロールし、攻撃ではラストパス、守備では献身的なプレスを実行する。特に経験値に裏打ちされた試合運びの巧さは、ラージョの安定感を支える要素だ。

守備の要:パテ・シス

守備面で注目すべきはボランチのパテ・シス。体格とフィジカルを活かしたボール奪取力に優れ、セカンドボールの回収能力も高い。バルサの中盤がテンポを作ろうとする場面で、彼の寄せがリズムを狂わせる可能性がある。

要警戒ポイント

ラージョ最大の武器は、堅守速攻とバジェカス特有の雰囲気。守備ではコンパクトなブロックを形成し、相手にスペースを与えない。奪った瞬間にはサイドを起点に素早いカウンターを繰り出すため、攻め込むバルサにとってはカウンターリスク管理が重要になる。また、観客との距離が近いバジェカスの独特の熱気は、相手に心理的プレッシャーを与える要因ともなる。

バルサとの過去対戦成績

対戦成績

総試合数: 21試合
バルセロナの勝利: 16勝
レバンテの勝利: 3勝
引き分け: 2試合

ラージョ・バジェカーノとの通算対戦では、バルセロナが大きく勝ち越している。ラ・リーガにおける直近20試合の成績は 16勝3敗2分 と、数字の上ではバルサ優勢が続いている。ただし、ここ数シーズンに絞ると状況は大きく変わる。

直近数シーズンの流れ

2021-22シーズンには、アウェイ・ホームともに敗戦を喫し、ラージョ相手に連敗。続く2022-23シーズンも、アウェイで敗れ、ホームでは引き分けに終わるなど勝ち切れない展開が続いた。つまり、この数年間は「ラージョに対して不振が続いている」というのが実情だ。

ただし、2023-24シーズンには改善の兆しが見えた。アウェイで引き分け、ホームでは勝利を収め、ようやくラージョ相手にペースを取り戻しつつある。そして最新のアウェイ戦(2025年2月)では、バルサが1-0で勝利を収めており、“バジェカスの魔境”で結果を残すことに成功している。

バジェカスでの成績

直近3年間のバジェカス(ラージョ本拠地)でのリーグ戦は 1勝1分1敗。数字だけを見れば五分に近いが、バルサの格を考えれば決して満足できるものではない。観客との距離が近く、独特な熱気を持つスタジアムは、依然としてバルサにとって簡単に勝ち点を持ち帰れない“魔境”であり続けている。

通算で見ればバルサが圧倒的に勝ち越しているのは事実だが、ここ数年に限ればラージョは「難敵」と言っていい。特にアウェイでの試合は、スタジアムの雰囲気と堅実な守備に苦しめられることが多く、次節の対戦も決して油断できない一戦になるだろう。

シーズン開催場所・日時スコア
2024-25ホーム・2025年2月18日バルセロナ 1-0 ラージョ
2024-25アウェイ・2024年8月27日ラージョ  1-2 バルセロナ
2023-24ホーム・204年5月19日バルセロナ 3-0 ラージョ
2023-24アウェイ・2023年11月25日ラージョ  1-1 バルセロナ
2022-23アウェイ・2023年4月26日ラージョ  2-1 バルセロナ
2022-23ホーム・2022年8月14日バルセロナ 0-0 ラージョ
2021-22ホーム・2022年4月25日バルセロナ 0-1 ラージョ
2021-22アウェー・2021年10月28日ラージョ  1-0 バルセロナ
2018-19アウェー・2019年3月10日バルセロナ 3-1 ラージョ
2018-19ホーム・2018年11月4日ラージョ  2-3 バルセロナ

傾向とポイント

アウェイでの不安定さ
 直近3年間のバジェカスでの成績は1勝1分1敗。数字だけ見れば五分だが、バルサの格を考えれば“取りこぼし”が目立つ結果であり、アウェイ戦の難しさが浮き彫りになっている。

不振からの改善傾向
 2021-22、2022-23シーズンは勝ちなしと苦戦続きだったが、2023-24シーズンはアウェイで引き分け、ホームで勝利。さらに2025年2月のアウェイ戦では1-0で勝利し、徐々にラージョ戦で結果を出し始めている。

守備の堅さとカウンター
 ラージョは堅守速攻を徹底するチーム。低い位置からコンパクトな守備ブロックを敷き、奪った瞬間にはサイド攻撃へ素早く展開する。特にアルバロ・ガルシアらの突破力は要警戒で、バルサとしてはカウンター対応が鍵を握る。

心理的圧力
 バジェカスは観客との距離が近く、ピッチを覆う熱気が選手たちに大きなプレッシャーを与える。過去の苦戦も相まって、バルサにとっては精神的にも集中を切らさないことが求められる。

この試合の見どころ

バルセロナは開幕から2連勝でとても良いスタートを切りました。難関のアウェー戦を3連勝にするためにもラージョとの対戦では次の4点が注視ポイントです。

“バジェカスの魔境”を突破できるか
 通算では大きく勝ち越しているものの、ここ数年のバジェカスでは勝ち点を落とすケースが目立ってきた。直近3年での成績は1勝1分1敗と五分。フリック監督率いるバルサが、この鬼門を突破できるかが最大の注目点だ。

中盤の構成とデ・ヨング不在の影響
 デ・ヨングは家族の事情でトレーニングを欠席しており、出場が不透明。代わって誰が中盤を支配するのかが焦点となる。ガビやカサドの起用が濃厚と見られる中、彼らがラージョの堅守速攻をどう封じるかに注目が集まる。

サイド攻撃の攻防
 ラージョの攻撃の起点はアルバロ・ガルシアを中心とした左サイド。バルサとしては右SBが彼を封じることが勝利のカギになる。一方で、バルサの右サイドにはヤマルが控えており、若き才能が相手を切り裂けるかどうか、右サイドに関してはヤマルの相棒がエリックガルシアになるのかクンデになるかもとても気になるところ。

新戦力のフィット感
 ラッシュフォードら新戦力が徐々にフィットしてきており、この試合で存在感を発揮できるかはバルサの攻撃力アップに直結する。ラージョの堅い守備をどうこじ開けるかに、ファンの視線が注がれる。

まとめ

ラージョ・バジェカーノとの一戦は、バルサにとって単なる第3節以上の意味を持つ試合だ。通算成績では圧倒しているものの、近年はアウェイ・バジェカスで苦戦が続き、“魔境”とまで呼ばれる舞台となっている。ここでしっかり勝ち点3を積み上げられるかどうかは、今季のリーグ戦を占う試金石になるだろう。

また、中盤の主力デ・ヨング不在の可能性や、新戦力・若手の台頭といった要素も絡み、チームとしての完成度を測る意味でも重要な一戦。ラージョの堅守速攻をいかに封じ、攻撃陣が決定力を発揮できるかに注目したい。

鬼門とされるスタジアムで勝利を収めることができれば、チーム全体の自信となり、リーグ戦を勢いよく進めていけるはずだ。ファンとしてはぜひ、この試合を通じて新生バルサの進化を見届けたい。

Visca el Barça!Vamos Blaugrana!!

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