パリ戦の逆転負けからCLで巻き返し、勢いを取り戻したバルセロナ。だが次に待つのは、今季リーガ首位を独走する宿敵レアル・マドリードとのクラシコだ。舞台はベルナベウ。エムバペを中心に圧倒的攻撃力を誇るマドリードは、今季ホームで無敗を継続中。対するバルサは主力に怪我人が続出しながらも、若き力で勝ち点を積み重ねてきた。2010-11以来の公式戦クラシコ5連勝が懸かる一戦。伝統と誇り、そして王者の意地がぶつかる90分が幕を開ける。
試合概要
- キックオフ時間:
2025年10月27日(日)16:15 UTC(現地時間)
2025年10月27日(月)0:15(日本時間) - 会 場:
サンティアゴ・ベルナベウ(アウェイ) - 大会名:ラ・リーガ
- 放送・配信情報:(U-NEXT、DAZN)
レアル・マドリードの現状と直近の成績
レアル・マドリードの2025-26シーズン序盤は、リーグと欧州を合わせて12試合を消化し、11勝1敗という数字を残しています。唯一の黒星は、アウェイのアトレティコ・マドリード vs マドリード・ダービーでの2-5の大敗でしたが、その後は敗戦を引きずることなく、勝利を積み重ねています。
怪我人が多く、先発が定まっていない点はバルサほどではないものの同様の悩みを抱えており、特に攻撃ラインには流動性があります。現在、2つの大会でチーム総得点は28点に達しており、そのうち約15点がキリアン・ムバッペによるものです。したがって、彼に自由に仕事をさせない、またはパスを通させないことがマドリード攻略のキーとなります。しかし一方で、前線の連携には不安の声があり、ヴィニシウス・ジュニオール、ロドリゴ、ジュード・ベリンガムらとのコンビネーションが噛み合わなければ、バルサとしては大いに助かる状況です。
チームの成績
順 位:1位
成 績:8勝1敗分
勝ち点:24
得 点:20
失 点:9
得失点差:11
注目選手と戦術ポイント
フォーメーション
レアル・マドリードは、2025-26シーズンにおいて「4-3-3」フォーメーションを主軸に据えています。この布陣では、両ウイングに攻撃タレントを配置し、前線の3人が幅と深さを兼ね備えて積極的に攻撃に関与します。中盤の3人は、守備的なバランスを保ちつつ、サイドへの展開やワンタッチでの裏抜けといった攻撃起点の役割も担っており、これによりウイングの選手が高い位置で自由に動けるよう設計されています。守備時には4バックを維持しながらも、ミッドフィールドがコンパクトに絞って素早く前線へ戻る動きが特徴的で、攻守の切り替えを重視して両ウイングおよび中盤が幅と深さを活かすことで、相手守備ラインを縦/横に揺さぶる戦いを意図していると言えます。
攻撃の特徴と主力選手
レアル・マドリードの攻撃は、何より前線の個の力に依存しており、その中心となるのがキリアン・エムバペだ。今季すでにチームの半数以上となる得点を挙げており、そのスピードと決定力は唯一無二。彼の動きに対していかにボールを通させないかが、対戦相手にとって最大のテーマとなる。また、左サイドのビニシウスが仕掛ける1対1や、ベリンガムの中盤からの飛び出しも強烈な武器。加えて今季はトップ下のギュレルが存在感を高めており、精度の高いパスで攻撃を組み立てながら自らも得点に絡めるようになってきた。この4人が連動したとき、レアルの攻撃は破壊力を最大化する。つまり、1人を抑えれば良いという話ではなく、連鎖を断ち切ることがバルサ守備に求められる鍵となる。
守備の特徴と主力選手
レアル・マドリードの守備を支える最大の柱は、世界最高峰のGKティボー・クルトワだ。長いリーチと安定した判断力により、ゴール前の最後の砦として圧倒的な存在感を放つ。また最終ラインでは、空中戦と対人守備に強いミリトンが中心となり、危機察知能力の高さで相手の攻撃を未然に防ぐ。さらに近年台頭しているハイセンは、195cmの体格で空中戦を支配しながらも足元の技術に優れ、ビルドアップ面でも大きく貢献する現代型CBだ。加えて、アルバロ・カレーラスの攻守両面のアグレッシブなプレーが守備に活力を与える。こうした個の能力を備えた選手たちが揃うことで、レアルは失点を最小限に抑えるだけでなく、守備から攻撃へ一気に展開する強さを持ち続けている。
バルサとの過去対戦成績
バルセロナとレアル・マドリードの通算対戦成績は、バルサ104勝、マドリード105勝、引き分け52と、まさに“クラシコ”にふさわしい歴史的互角のライバル関係が続いている。どちらかが抜け出してもすぐにもう一方が追いつく、この激しい攻防はサッカー界屈指の因縁だ。
そして現在、この歴史において重要な局面を迎えている。バルセロナは昨シーズン、リーガ、スーペルコパ、そしてコパ・デル・レイと公式戦で4連勝中という圧倒的な成績を誇り、勢いは完全にバルサ側にある。今回のクラシコでは、実に2010-11シーズン以来となる“5連勝”がかかっており、ファンの期待も高まる一方だ。
試合の見どころ
今期ベルナベウ無敗神話
今季のレアル・マドリードはホームで無敗を維持中。エースのキリアン・ムバッペが絶好調で、前線での爆発力が脅威です。さらにジュード・ベリンガムも怪我明けから好調を取り戻しており、シャビ・アロンソ新監督の戦術の中核を担っています。
バルサの前線は満身創痍だが
ヤマルとフェルミンロペスとフェラントーレスは戻ってきたがラフィーニャとレヴァンドフスキは復帰できていない。
しかし、先日のオリンピアコス戦でラッシュフォードは絶好調だしハットトリックをしたフェルミンロペスも大注目。それ以上にヤマルが無敵モードになってくれたらなぁ、最近は研究もされてて個人突破できる回数も減ってきているし
バルサの戦術はどうなるか
昨シーズンのバルセロナは、ハイライン&ハイプレスが完全にハマり、リーガ優勝を勝ち取った。しかし今シーズンは状況が一変。対戦相手が中盤にマンツーマンで食いつく形を採用したり、ハイラインの背後を突く戦術を徹底してきたりと、バルサの弱点を明確に突かれる試合が増えている。
当然、レアル・マドリードがこの弱点を見逃すはずがない。エムバペ、ヴィニシウス、ロドリゴといった快速アタッカーを抱えるメレンゲにとって、背後はまさに格好の餌場。バルサのラインコントロールとトランジションは、試合の勝敗を大きく左右するだろう。
ベンチ入り禁止のため、フリック監督はベンチから指揮を振ることができない。それでもどんな事前対策を施すかが、このクラシコの鍵を握る。
守れるか、突き破られるか──。
運命の分岐点となる一戦だ。
まとめ
今季ここまで11勝1敗と圧倒的成績を誇るレアル・マドリード。特にホームでは無敗を維持し、エムバペ・ヴィニシウス・ベリンガムらのタレントによる破壊力はリーガ最強レベルだ。一方のバルセロナは怪我人が多く、前線の組み合わせに苦心しながらも、オリンピアコス戦で6得点の快勝。若きフェルミン・ロペスやヤマルが復調し、チーム状態は確実に上向いている。
戦術面では、今季苦しむ原因となっているハイライン背後をいかにケアできるかが最大の焦点。レアルは必ずそこを狙ってくる。指揮官フリックがベンチ入り禁止という逆境の中、事前の準備と現場の修正力がバルサの運命を左右する。
歴史的には通算成績がほぼ互角。さらにバルサは公式戦クラシコ4連勝中で、2010-11以来の5連勝がかかる重要な一戦。
ベルナベウの地で――再び歴史を塗り替えられるか。
若さか、経験か。
勢いか、王者の矜持か。
クラシコは、常にサッカーの真理を試す。
Visca el Barça!Vamos Blaugrana!!


コメント