2025年7月26日――
奇跡が起きた。開催中止とされていたFCバルセロナのジャパンツアーが、一転して**「神戸戦開催」**へと動き出した。
ハンジ・フリックの今シーズンの初陣の舞台が、昨日の公式の中止発表からまさかの日本・神戸になるとは誰が予想しただろうか。
前日の夜に大阪入りしたチームは、そのまま神戸入りし、現地でのトレーニングをスタート。ファンの前に姿を見せ、練習後には笑顔で手を振る選手たちの姿が印象的だった。
さらにこの日は、不動の右SBジュール・クンデの契約延長や、パウ・ビクトルの移籍完了といった、クラブの未来を左右するビッグニュースも続々と飛び込んできた。
今回はこの「激動の1日」を振り返りながら、バルサが今、何を見て前に進もうとしているのかを整理してみよう。
神戸戦ついに復活!──バルサ、日本でプレシーズン開始
大阪到着から神戸入り、練習の様子とファン対応
2025年7月25日深夜、FCバルセロナの選手団は大阪に到着した。
フリック新監督をはじめ、レヴァンドフスキ、ヤマル、ペドリ、クンデら主力選手たちの姿も見られ、現地の空港では多くのサポーターが出迎えた。
クラブ公式の発表がなかった中での“サプライズ来日”に、現場は一時騒然。
しかしその後、チームはスムーズに神戸へ移動し、ノエビアスタジアム近隣のホテルに滞在したことが確認されている。
到着後、選手たちはスタジアムの隣接グラウンドで軽めの調整を行い、約100人のファンに手を振って応える様子もSNSに投稿された。
子どもたちにサインをするヤマルの姿や、ペドリが笑顔で声援に応じるシーンなど、クラブとしても「日本のファンとの再会」を意識した対応が目立った。
バルセロナの広報は短い声明で、「明日の神戸戦の準備を進めている」とコメント。正式な試合開催発表はこの時点ではなかったものの、現地では開催“確定”ムードが一気に高まった。
来日中止から一転、なぜ開催可能になったのか?
7月24日未明──バルセロナは日本ツアーの中止を公式に発表し、多くのファンが落胆した。その直後から、主催者側やスポンサーとの間で緊急協議が行われたとされている。
報道によると、ツアーの主要スポンサーでもある楽天グループが未払い分の補填を申し出たことが状況を好転させたとされ開催が可能になった可能性が高い。
バルセロナ側も「日本のファンと再会したい」という姿勢を崩さず、わずか2日間で再訪が実現。異例の急展開となったが、それだけ両者の努力とファンの後押しが強かったとも言える。
今季のプレシーズン初陣を**“神戸で迎える”**という流れは、もしかすると運命的だったのかもしれない。
クンデ、2029年まで契約延長へ──信頼のCBが将来を託す
延長の背景──フリック体制での役割再評価
ジュール・クンデの契約延長は、単なる“長期契約”の更新にとどまらない。そこには、フリック新監督のもとでの戦術的な再評価と、クラブの将来的な戦力構想の中核に据える意志が込められている。
クンデは2022年にセビージャから加入し、以降は右サイドバック(SB)を主戦場としてプレー。特に守備の堅さ、1対1の強さ、戦術理解力はチャビ前監督の下でも高く評価されてきた。
かつては「CBで起用してほしい」という本人の意向が話題になったこともあったが、昨シーズンのフリック体制では右SBに固定され、その重要性はより一層増している。
高いラインとアグレッシブなプレッシングを軸とするフリックの守備戦術では、ラインコントロールと機動力を兼ね備えた選手が不可欠であり、まさにクンデはその要となる存在だ。
また、右サイドの攻守においてクンデのカバーリングがあるからこそ、ヤマルの攻撃的な才能がより自由に発揮されているとも言えるだろう。
バルセロナは数ヶ月前からクンデと延長交渉を続けており、今回の合意はその集大成。これは単なる「残留」ではなく、「フリック体制の中核としてこれからを託す」という強いメッセージでもある。
違約金は10億ユーロ──クラブの“本気度”
今回の契約延長において注目すべき点は、契約解除条項(Buyout clause)の金額が依然として“10億ユーロ”に設定されているという点だ。
これは2022年にクンデがバルセロナに加入した際にも話題となった巨額で、現在もその水準が維持されているか、もしくはさらに上昇する可能性もある。現時点で変更の有無は報じられていないが、クラブが絶対に手放す意思がない“非売品”として扱っていることは明らかだ。
また、今回の延長によって具体的な年俸は発表されていないが年俸の増額に合意されたと報じられており、これはクラブがクンデに対して高い価値を見出している証拠と言える。市場価値と評価のバランスを保ちながら、他クラブからの引き抜きを防ぐ強固な姿勢だ。
ここに表れているのは、「バルセロナの未来を共に築いてほしい」という強い意志であり、単なる守備のオプションとしてではなく、「核」としての存在価値を改めて示す結果となった。
ジャパンツアー中なので正式な調印はまだですが、おそらく問題なく進むはずです。
新たな補強よりも価値ある判断ですね!!
移籍市場の動き:パウ・ビクトル、スポルティング・クルブ・デ・ブラガへ
12Mユーロ+ボーナス契約の詳細
今回のパウ・ビクトルの移籍は、完全移籍という形で行われた。
移籍金の内訳は以下の通り:
さらに、契約解除金は5,000万ユーロ(約87億円)に設定されており、SCブラガとしても中核戦力としての期待値の高さがうかがえる内容だ。
契約期間は2030年夏までの5年間と長期にわたるもので、報道によればバルセロナはこの移籍に際し、以下のような“安全装置”も盛り込んでいる可能性がある:
・再買戻しオプション(Buy-back clause)
・将来売却時の分配条項(Sell-on clause)
また、元所属のジローナにも最大で30%の分配金が支払われるとされ、スペイン国内でも複数クラブに影響を与える大型若手移籍となった。
本人からのメッセージに込められた意思
移籍発表後、パウ・ビクトル本人は自身のSNSやインタビューを通じて、バルセロナへの感謝と新天地での覚悟を明らかにした。
「バルサでの経験は、僕の人生にとってかけがえのないものだった。だけど、僕はもっと成長したい。もっとプレーしたい。今の僕にとって、それはブラガだ。」
── パウ・ビクトル(自身のInstagramより)
この言葉には、バルセロナという世界屈指のクラブで過ごした誇りと、限られた出場機会に対する葛藤、そして新たな挑戦にかける強い意思がにじみ出ている。
ファンの中には「もう少しバルサで見たかった」という声もあるが、同時に**「若手の挑戦を応援したい」**という前向きな声も多く見られる。
彼の挑戦はバルサを離れても、クラブの未来にポジティブな循環をもたらす可能性がある。
ブラガでの飛躍が、再びカンプ・ノウに帰ってくる道を切り開くかもしれない。
まずは新天地での活躍を期待しているぞ!!
まとめ
バルセロナの未来は、確かに動き始めている。
ジュール・クンデの契約延長は、守備の要としての信頼だけでなく、右サイドで育ち始めた“新しい10番”ラミン・ヤマルとのコンビをこれからも見続けられる希望の証でもある。
「メッシにはダニ・アウベス、ヤマルにはジュール・クンデ」
このゴールデンコンビが続けば、これからのバルサは“三冠”も夢じゃない。
今シーズンもこんなゴールシーンを大舞台で期待したい
一方、パウ・ビクトルのように新天地を求めて巣立っていく若きカンテラーノたちの挑戦も、未来への礎となる。
それは悲しみではなく、次に会う日のための希望だと、僕らは受け止めたい。
そして何より──
“神戸戦中止”という失望の中で、それでも信じて待ち続けた日本のファンたちの前に、バルサは戻ってきた。
「誰かを信じる」という気持ちが報われる瞬間は、そう多くない。
だからこそ、この瞬間を大切にしたい。
2025年夏、日本に再び刻まれたバルセロナの足跡。
その先に続くのは、きっと栄光の未来だ。
Visca el Barça!Vamos Blaugrana!!
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