
アジアツアー第2戦、FCソウルとの一戦。
ノエビアスタジアム神戸での初戦を3-1で快勝したバルサは、韓国の地でも勢いを示した。
試合は、バルセロナが韓国の地、韓国の首都ソウルで試合を行うのは約15年ぶりという、歴史的な日に始まりました
この試合の主役は、やはり新10番ラミン・ヤマル。18歳ながら圧倒的な存在感を放ち、前半・後半に1点ずつを決めてみせた。そしてもう一人の注目は、キャプテンマークを託されたガビ。持ち前の闘志とリーダーシップでチームを牽引し、若きバルサの象徴としての評価をさらに高めた。
ヤマル2発で存在感、キャプテン・ガビも躍動
アジアツアー第2戦
2025年7月31日(木)20:00 @ソウルワールドカップ競技場
観客:66,704人
主審:キム・デヨン
FC Barcelona | FCソウル |
7 | 3 |
得点者 | |
8分 レヴァンドフスキ | 26分 Young-Wook Cho |
14分 ヤマル | 45分+1 Yazan Abu Al-Arab |
45分+3 ヤマル | 85分 Han-Min Jung |
55分 クリステンセン | |
74分 フェラン・トーレス | |
76分 ガビ | |
88分 フェラン・トーレス |
スターティングメンバー | |
GK ジョアンガルシア | GK Kang Hyeon‑Mu |
RSB エリック・ガルシア | DF Yazan Al‑Arab |
CB パウ・クバルシ | DF Tae‑Wook Jeong |
CB アラウホ | DF Jin‑Su Kim |
LSB バルデ | DF Soo‑Il Park |
MF ガビ | MF Jeong Seung‑won |
MF ペドリ | MF Lee Seung‑Mo |
MF ダニオルモ | MF Jesse Lingard |
WG ラミン・ヤマル | MF Moon Seon‑Min |
WG ハフィーニャ | FW Anderson |
CF レヴァンドフスキ | FW Cho Young‑Wook |
交代選手 | |
GK ジョアンガルシア ↔︎ シュチェスニー(46分) | |
RSB クンデ ↔︎ エクトル・フォルト(46分) | |
CB パウ・クバルシ ↔︎ジェラールマルティン(46分) | |
CB アラウホ ↔︎ クリステンセン(46分) | |
LSB バルデ ↔︎ ジョフレ・トレント(46分) | |
MF デ・ヨング ↔︎ マルク・カサド(46分) | |
MF ペドリ ↔︎ ガビ(46分) | |
MF ダニ・オルモ ↔︎ フェルミン・ロペス(46分) | |
WG ラミン・ヤマル ↔︎ ルーニー・バルドグジ(46分) | |
WG ハフィーニャ ↔︎ ラッシュフォード(46分) | |
CF レヴァンドフスキ ↔︎ フェラントーレス(46分) |


試合レビュー
前半まとめ
キックオフ直後──
バルセロナはいきなり攻勢。ラミン・ヤマルがオーバーヘッドを試み、場内をどよめかせる。その流れからペドリにシュートチャンス!しかし、これはわずかに枠を外れて先制ならず。開始数分でスタジアムは一気にヒートアップした。
前半8分過ぎ──試合が動く。
中盤でダニ・オルモがボールを奪取し、そのまま攻撃へ。受けたヤマルが得意の左足で狙うと、シュートはポストを直撃!だが跳ね返りに詰めていたのはロベルト・レヴァンドフスキ。冷静に押し込み、バルサが先制(1-0)!スタンドからは大歓声。ヤマルのシュートが事実上のアシストとなった。
前半13分すぎ──“新10番”が輝く!
再びバルサの攻撃。ヤマルが相手DFとの競り合いからボールをキープ、相手選手とのワンツーのような形から左足でそのまま鋭いシュート!ニアポストを破ってネットを揺らした。ヤマルにとって背番号10を背負っての初ゴール(2-0)!紫×金の“マンバカラー”ユニフォームに包まれた瞬間、スタジアムが沸騰した。
前半25分すぎ──ソウルが反撃。
ヤマルが自陣で相手DFにボールを取られるとそのままグランダーのクロス、エリア何の9番チョ選手がそのまま左足で押し込みソウルが1点を返す(2-1)。会場の韓国サポーターも一気に勢いを増す。
前半44分過ぎ──惜しかった
左サイドからハフィーニャがグランダーのクロスを上げてダニオルモがワントラップしてシュートするもわずかに枠を外れる。
前半終了間際──まさかの展開。
ヨルダン代表のイアサン・アララブが左足を振り抜くと、強烈な一撃がゴールネットに突き刺さり、スコアは2-2。バルサにとっては一瞬の隙を突かれた形。
しかしロスタイム直前──再びヤマル!
ダニ・オルモの絶妙なスルーパスに抜け出すと、急停止+シュートフェイントから放った一撃がGKカン・ヒョンムのダイビングをも無力化。ゴール右隅に突き刺さり、ヤマルの2点目で3-2!前半だけで2ゴール、まさに“新10番”としての存在感を見せつけた。相変わらずヤマルのタイミングの外し方は凄い!!
後半のまとめ
後半キックオフ──
両チームとも選手を大きく入れ替えて試合再開。勢いを持って入ったのはバルサ。
後半10分──まさかのミドルシュート
コーナーの流れからボールがこぼれると、クリステンセンが前へ。相手DFの「forat(穴)」を突くような強烈なミドルシュートを叩き込み、ネットを揺らした(4-2)。守備職人が決めた一撃に実況は「troç de jugador(すごい選手)!」と絶叫。
後半28分──昨シーズンの好調そのままに
左サイドから仕掛けたフェラン・トーレスが得意の「al retall(カットイン)」!切り込んで放った鋭いシュートはニアを突き刺してゴール(5-2)。実況は「El Tauró(サメ)!」と呼び、スタジアムは大きなどよめきに包まれた。
今シーズンもフェランには期待ができますね。
後半30分──カピタンガビ登場
中央でバルドグジ→ガビ→ペドリ→クリステンセン→ガビと繋がる。ペナルティエリアすぐ外でボールを受け取ったガビは綺麗なターンで相手DFを外し左足を振り抜く。GKカン・ヒョンムの手を弾きボールはゴール右隅に突き刺さった(6-2)。「Capità Gavi(カピターノ・ガビ)!」と実況が叫ぶ中、チーム全体の連動が生んだ傑作ゴールとなった。
後半40分──
ソウルも意地を見せる。エリア内に侵入したジュン・ハンミンが冷静に右足を振り抜き、見事に決めて6-3。韓国サポーターの大歓声が響き、ホームの誇りを示す一撃となった。
後半43分──締めはこの人
ラッシュフォードのスルーパスが相手DFに触れられながらも通り、走り込んだフェラン・トーレスの足元へ。彼は落ち着いて右足でゴール右隅に突き刺し、この日2点目を記録(7-3)。合計10ゴールの撃ち合いは、この得点で幕を閉じた。
フルタイム
10ゴールの乱打戦は、バルサの“攻撃の総力戦”を強く印象づけた一方で、守備の切り替えと集中のムラも露呈した一夜だった。前半はヤマルが試合の温度を一気に上げ、レヴァンドフスキの先制を含めて「個の違い」で主導権を掌握。終盤に追いつかれつつも、ロスタイム前のヤマル2点目で再び引き寄せた流れは、10番としての決定力と駆け引きの巧さをはっきり示した。
後半は、クリステンセンの“DFらしからぬ”一撃で流れを固定。ガビのゴールは、サイド→中央の連動と走力・強度が噛み合った“集団の傑作”で、今季も中盤がスイッチであり続けることを再確認させた。フェランはカットインとフィニッシュの質で2発、動き直しとライン間の取り方が明確に改善している。交代組の化学反応も早く、テンポが落ちなかったのは収穫。
一方で、被3失点は反省材料。自陣でのボールロストからの即時奪回が遅れた場面、最後列のカバーリングの迷い、クロス対応の細部は要修正。とくに先制直後・追加点直後の“緩み”は公式戦なら命取りになりうる。セットプレー守備の役割整理と、トランジションの最初の3秒をもっと徹底したい。
総じて、攻撃は「幅×裏×ハーフスペース」の使い分けが機能し、フィニッシュの枚数も十分。若さとスピード、そして決め切る冷静さが共存した。守備は“あと半歩”を詰めるだけで失点は減らせるはずだ。収穫は明確、課題も明確。これがプレシーズンである意義そのもの。
今季のキーワードは、ヤマルの決定力、ガビの主導権、フェランの再起、そしてクリステンセンを含む最終ラインの安定化。強度を保ったまま失点コントロールができれば、競争力は一段上がる。試合は7–3、内容は“攻撃の現在地”を高らかに示すゴールフェスト。仕上げは開幕までの微調整だ。
Visca el Barça!Vamos Blaugrana!!
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