【試合レビュー】コパデルレイ ラウンド16| vs ラシンサンタンデール:後半に試合を決めベスト8進出

スーペルコパ優勝の熱が冷めやらぬ中、バルセロナは公式戦11連勝を目指し、コパ・デル・レイ・ラウンド16でセグンダ首位のラシン・サンタンデールと対戦。試合前にはラシンの選手たちによるパシージョ(優勝セレモニーの列)でバルサを迎えるという、スポーツマンシップ溢れる演出が行われた。

この日はローテーションを採用。ペドリ、フレンキー、ラフィーニャ、仮面の男ことエリック・ガルシアがベンチスタート。ピッチ中央ではマルク・ベルナルとマルク・カサドの「ダブルマルク」がダブルボランチに入り、前線はラッシュフォード、フェラントーレス(本日のキャプテン)、ヤマルの3枚で構成された。

出典先:https://www.fcbarcelona.jp/ja/football/first-team/photos/4435236/
目次

勝利はしたが、内容には課題も…

コパデルレイ ラウンド16
2026年1月15日(木)21:15(現地時間) @エスタディオ・エル・サルディネーロ
観客:22,481人
主審:ホセ マリア・サンチェス マルティネス

FC Barcelonaラシンサンタンデール
20
⚽️得点者⚽️
⚽️フェラントーレス(66分)
⚽️ヤマル(90+5分) 
🟨警告者🟥
🟨フェルミンロペス(73分)🟨マリオ・ガルシア(29分)
🟨ダミアン・ロドリゲス(72分)
🟨イニゴ・ビセンテ(84分)
🟨マルコ・サンガジ(89分)

スターティングメンバー

FCバルセロナ ラシンサンタンデール
ポジション 選手名 ポジション 選手名
GK ジョアンガルシア GK ホキン・エスキエタ
RSB クンデ RSB アルバロ・マンティーリャ
CB クバルシ CB ハビエル・カストロ
CB ジェラールマルティン CB マヌ・エルナンド
LSB バルデ LSB マリオ・ガルシア
MF マルクカサド MF スレイマン・カマラ
MF マルクベルナル MF アリツ・アルダソロ
MF ダニオルモ MF マグエット・ゲイエ
WG ヤマル MF イニゴ・サインスマーサ(C)
WG ラッシュフォード FW ファンカルロス・アラナ
CF フェラントーレス(C) FW ギオルギ・グリアシビリ
                        交代選手
マルクベルナル ↔︎ フェルミンロペス(57分)ファンカルロス・アラナ ↔︎ マネクス・ロサノ(46分)
ラッシュフォード ↔︎ ラフィーニャ(67分)アリツ・アルダソロ ↔︎ ダミアン・ロドリゲス(60分)
フェラントーレス ↔︎ レヴァンドフスキ(67分)ギオルギ・グリアシビリ ↔︎ マルコ・サンガジ(60分)
ダニオルモ ↔︎ ペドリ(67分)マリオ・ガルシア ↔︎ イニゴ・ビセンテ(72分)
マルクカサド ↔︎ エリックガルシア(84分)イニゴ・サインスマーサ ↔︎ アンドレス・マルティン(77分)

試合レビュー

前半まとめ:堅守ラシンを崩せず…バルセロナ、無得点で折り返す難しい前半

カップ戦特有の緊張感が漂う一戦は、ラシン・サンタンデールのキックオフでスタート。バルセロナは序盤からペースを掴みきれず、いきなり不安な立ち上がりを見せる。開始5分でジェラール・マルティンが立て続けに2度のボールロストを犯し、コーナーキックやフリーキックを与えるなど、押し込まれる展開となった。

最初の危機は8分。自陣右サイドのCKからのクリアボールをそのままカウンターに繋がれ、シュートまで持ち込まれるが、ここは守護神ジョアン・ガルシアが正面でキャッチし難を逃れた。

その後、徐々にバルサがボールを保持する時間は増えたものの、敵陣に入ればラシンは5-3-2の強固なブロックを形成。特にヤマルには常に2枚がマークにつき、両サイドバックにも鋭いチェックが入り、バルセロナは攻撃の幅を出せずに苦戦する。

この日、ラフィーニャとフェルミンが出場していない影響も大きく、前線でのフリーランニングがほとんど見られず。ラシンの最終ラインを下げることができずに、非常に狭いスペースでの攻撃を強いられた。特に右サイドはヤマルが2人を引きつけ、クンデのオーバーラップにパスを出す形が目立ったが、中央への折り返しには人数をかけたラシンの守備が立ちはだかり、決定機には至らなかった。

FKなどで流れを変えたいところだが、現在のバルセロナには“メッシのような”FKのスペシャリストはおらず、そもそもペナルティエリア付近でファールを獲得する場面も少ない。ヤマルにその役割を担わせるには、まだ時間が必要だ。

そんな中、37分にはようやく見せ場が訪れる。右サイドのヤマルがDFを一人剥がして中央へパス。これを受けたベルナルが左足を振り抜き、弧を描く美しいシュートを放つ。惜しくも枠を外れたが、この試合初めてフリーで放たれたシュートであり、チームにとっても大きな手応えとなった。

前線中央ではフェラントーレスが孤立気味で、ボールに絡む回数が少なく、ウイングの幅取りや裏への動きが不足している印象も。タッチ数を減らして素早くボールを回す意識も必要だろう。

前半のアディショナルタイムはわずか1分。ラシンの堅い守備を崩しきれず、スコアレスのまま前半を終えた。バルセロナにとっては、戦術の再調整と選手の配置転換が求められる後半戦となりそうだ。

後半まとめ:苦戦の中で見せた勝負強さ、バルサが2-0でベスト8進出

前半をスコアレスで折り返したバルセロナは、後半開始時点では選手交代なし。ただし流れは明らかに好転の兆しを見せる。再開直後、右サイドのヤマルが中央へカットインしてシュートを放つと、攻撃のテンポが一気に加速。2分後にはヤマルのサイドチェンジからラッシュフォードがダイレクトで左足シュートを放ち、相手GKを強襲した。

明らかに前半とは異なり、シュートまで持ち込める回数が増加。流れの中でゴールを奪って主導権を握りたいバルサだったが、相手も粘り強く守備を固めてくる。ラシンは依然として5バックだが、ヤマルへのマークは1枚に減っており、徐々にスペースが生まれ始める。

58分、ベルナルに代わってフェルミンを投入。守備時はダニ・オルモとカサドのダブルボランチ、攻撃時にはフェルミンとダニ・オルモが前線に絡む形で攻撃に厚みが出る。65分にはヤマルが右CKから直接ゴールを狙うなど、仕掛けの意識も高まっていく。

そして迎えた66分、ついに試合が動く。守護神ジョアン・ガルシアのパスからフェルミンが中盤で受け、グラウンダーのパスを前線へ送ると、裏に抜け出したフェラントーレスがGKを冷静にかわして無人のゴールへ流し込み、待望の先制ゴール!バルセロナが1-0とリードを奪う。

直後の67分には、フェラントーレス、ラッシュフォード、ダニ・オルモに代わってレヴァンドフスキ、ラフィーニャ、ペドリが投入される。布陣に大きな変更はなかったが、交代のタイミングからは事前にプランされていた様子がうかがえる。

77分にはラシンがゴールネットを揺らすも、明らかなオフサイドで取り消し。こういったプレーは体力を消耗するため、早めに笛を吹いてほしいと感じる場面だった。

ペドリが入ってからは明らかにパススピードが上がり、攻撃のテンポも改善。78分にはフェルミン→レヴィ→ラフィーニャ→ヤマルとボールが渡り、連続してゴールを狙うも惜しくも得点には至らず。試合を決める2点目が欲しいところだが、焦りは禁物。前日にレアル・マドリードが3部相手に敗れたように、何が起こるか分からないのがコパ・デル・レイの怖さでもある。

84分にはカサドに代えて、守備強化の仮面の男・エリック・ガルシアを投入。しかし86分、自陣でボールを失った流れから2パスで失点…かと思われたが、ここもオフサイドで救われる。1点リードの状況は常にリスクと隣り合わせだ。

アディショナルタイムは5分。94分にはついに完全に裏を取られ、マネクス・ロサノにフリーでシュートを打たれるが、ジョアン・ガルシアが胸で渾身のビッグセーブ! 試合を救う値千金のプレーとなった。

そして95分、ついに勝負を決定づける一撃が生まれる。ロングパスに抜け出したヤマルがDFを引き付けてグラウンダーのパスを送ると、逆サイドのラフィーニャへ。これを再び折り返すと、ヤマルがダイレクトで合わせて2-0! 若き才能がチームをベスト8へ導く決定弾を決めた。

試合はこのまま終了し、苦しみながらもバルセロナが2-0でラシン・サンタンデールを下して準々決勝進出。堅守を崩しきれなかった前半を乗り越え、後半の勝負強さが光る結果となった。

試合まとめ:ローテーションはできたが不安もたくさん

前半はラシンの5-3-2のブロックを前に、思うように攻撃の形を作れず苦しむ展開。ヤマルを起点に右サイドでの仕掛けはあったが、ラフィーニャやフェルミンといったフリーランナーが不在のため、相手DFラインを押し下げられず。狭いスペースでの無理な崩しに頼らざるを得なかった。

加えて「ダブルマルク」の中盤コンビは攻守ともに連携が噛み合わず、バルサとしてはリズムをつかみきれないまま前半終了。ジェラール・マルティンの左CB起用も不安定さが目立ち、前半全体を通して課題の多い内容となった。

後半に入るとヤマルの積極性が流れを変え、試合はバルセロナペースに。66分には守護神ジョアン・ガルシアの素早いフィードからフェルミンが前線へスルーパスを送り、フェラントーレスがGKをかわして流し込み先制。さらにアディショナルタイムには、ラフィーニャからの折り返しをヤマルがダイレクトで沈め、2-0で試合を締めた。

終わってみればクリーンシート付きの完勝。だが、ラシンのようにブロックを敷いて引いて守る相手に対し、攻撃パターンが限られる場面が多かったことは無視できない。これはスーペルコパ決勝のマドリー戦でも感じられた課題であり、欧州でもトップクラスの得点力を誇る今のバルサだからこそ、守備を固めてくるチームに対してもう一段階上の打開力が必要だと感じさせる内容だった。

シーズン終盤に向け、こうした“引いて守るチーム”との対戦はますます増えていく。得点力を活かすためにも、攻撃の型やオプションの整理・構築が今後のタイトル争いを左右する鍵になるだろう。

次節20節:VS レアル・ソシエダ in レアレ・アレーナ

Visca el Barça!Vamos Blaugrana!!

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