【試合レビュー】チャンピオンズリーグ第6節| vs フランクフルト:3年前のリベンジ完成

決勝トーナメント進出へ、もはや勝ち点を落とせないバルセロナが、聖地カンプ・ノウにフランクフルトを迎えた。相手は、あの2022年ヨーロッパリーグで悪夢のような敗戦を喫した因縁の相手。白いユニフォームのサポーターが大挙して押し寄せ、ホームで2−3の逆転負け――あの屈辱は、いまも多くのバルサファンの記憶に焼き付いている。

今回の一戦は、ただのグループステージ第6節ではない。“あの時”のリベンジでもあり、そして何より、グループ突破のために絶対に勝ち点3が必要な大一番だった。

テア・シュテーゲンが久々にベンチ入りし、ベティス戦でハットトリックを記録したフェラン・トーレス、1G1Aと躍動したバルドグジ、そしてフレンキー・デ・ヨングもベンチスタート。負傷離脱中のダニ・オルモ(左肩脱臼)、ガビ(半月板手術)、前節退場のアラウホらを欠く中、最終ラインは現状のベストメンバーが揃い、中盤はペドリとともにエリック・ガルシアが並ぶ形となった。

前節までの試合内容と合わせて、今日の一戦がチームにとってどれほど重要かがよく分かる。“勝つべくして勝つ”、そんな試合運びが求められた中、バルサは再び“あの癖”を見せながらも、力強く結果を掴み取った――。

出典先:https://www.mundodeportivo.com/futbol/fc-barcelona/20251209/1002584101/1×1-fc-barcelona-eitracht-frankfurt.html
目次

まさかの2ゴール

チャンピオンズリーグ第6節
2025年12月9日(火)21:00 @聖地カンプノウ
観客:45,312人
主審:ダビデ・マッサ

FC Barcelonaフランクフルト
21
⚽️得点者⚽️
⚽️クンデ(50分)⚽️クナウフ(21分)
⚽️クンデ(53分) 
🟨警告者🟥
🟨ヤマル(56分)🟨クナウフ(27分)
🟨ジェラールマルティン(61分)

スターティングメンバー

FCバルセロナ フランクフルト
ポジション 選手名 ポジション 選手名
GK ジョアン・ガルシア GK ミヒャエル・ツェッテラー
RSB クンデ RSB クリステンセン
CB クバルシ CB コッホ(C)
CB ジェラールマルティン CB アルトゥール・テアトゥ
LSB バルデ LSB ブラウン
MF エリックガルシア MF ラーション
MF ペドリ MF スキル
MF フェルミン・ロペス MF ゲッツェ
WG ヤマル FW 堂安
WG ハフィーニャ(C) FW チャイビ
CF レヴァンドフスキ FW クナウフ
                        交代選手
ラッシュフォード ↔︎ フェルミン・ロペス(46分)ラーション ↔︎ ダフード(67分)
レヴァンドフスキ ↔︎ フェラントーレス(66分)クナウフ ↔︎ ワイ(67分)
ハフィーニャ ↔︎ フレンキーデ・ヨング(66分)チャイビ ↔︎ ジャン・バホーヤ(77分)
ヤマル ↔︎ バルドグジ(89分)ゲッツェ ↔︎ ジャン・ウズン(77分)
バルデ ↔︎ クリステンセン(89分)堂安 ↔︎ ヌガンカム(90分)

試合レビュー

前半まとめ:試合の入りは悪くなかったが…

チャンピオンズリーグ・グループステージ、FCバルセロナはホームのカンプ・ノウでフランクフルトと対戦。試合はフランクフルトのキックオフで始まった。

バルセロナはこれまでと変わらぬフォーメーションで臨み、安定したボールポゼッションを狙う。一方、フランクフルトは4バックでコンパクトな守備ブロックを形成。開始直後からプレッシングを強め、バルセロナに簡単なカウンターを許さない構えを見せた。

前半10分、左サイドでバルデがスルーパスを通すと、ラフィーニャが左足でクロス。これにストライカーのレヴァンドフスキが倒れ込みながらダイレクトで合わせ、ボールはゴールネットを揺らしたかに見えた。しかし直前のラフィーニャがわずかにオフサイドと判定され、得点は取り消された。

続く21分、バルセロナの右サイドでヤマルがボールを失い、そこからフランクフルトが一気にカウンターを発動。ワンタッチで前線に展開されると、スピードに乗ったクナウフがバルデとのスプリントを制し、左足で冷静にフィニッシュ。バルセロナはまたしても試合序盤に先制を許し、スコアは0−1に。

その後のバルセロナは右サイドでヤマルが幅を取り、内側にクンデが飛び出す形でサイドをえぐるも、25分のフェルミンのシュートはDFコッホのブロックに阻まれる。

バルセロナは前半、ボール支配率こそ70%を超えたものの、相手の守備ブロックを崩す動きには苦戦。ラフィーニャとフェルミンのポジションチェンジも試みたが、フランクフルトのディフェンスラインは冷静に対応。ヤマルも2〜3人に囲まれる場面が多く、特に右サイドではブラウンに抑え込まれ、なかなか突破口を見出せなかった。

このまま前半は0−1で終了。バルセロナはボールを持ててはいるが、決定機を作れずに後半へ折り返すこととなった。

後半まとめ:前線の流動性を上げて一気に逆転

後半開始からバルセロナは1枚目の交代カードを切る。フェルミン・ロペスに代わってマーカス・ラッシュフォードを投入。ラフィーニャは左サイドからトップ下へスライドし、ラッシュフォードが左ウイングに入る。ドリブルによる打開が期待される一方で、守備面での連動性にはやや不安も残る布陣となった。

その不安は後半立ち上がりに早速露呈。クンデの甘いヘディングが相手に渡り、そのままシュートを許すなど、バルセロナの守備陣は全体的にふわふわと集中を欠いた入りとなった。

しかし、50分。その流れを断ち切ったのはラッシュフォードだった。左サイドをワイドに保ち、鋭いクロスを供給。これに右サイドバックのクンデが飛び込み、ヘディングでネットを揺らして同点弾を叩き込んだ。1−1。

バルサは徐々に攻撃の幅と奥行きを取り戻す。前線のレヴァンドフスキが中央に固執せず、サイドへランする動きが増えたことでスペースが生まれ、流動性が改善されていく。

そして53分、左コーナーキックをショートで繋ぎ、最後はヤマルのクロスに再びクンデが飛び込む。これがゴール右隅に決まり、逆転に成功。2−1。クンデにとってはこの試合2点目。普段は守備の要である彼の“複数得点”は珍しく、ファンの間でも話題に。記憶に残る得点としては昨季の国王杯決勝、延長戦でレアル・マドリード相手に決めた決勝ゴール以来とも言える。

スタジアムは大歓声に包まれ、空気は一気にバルサムードに。

その後の攻撃では、バルサの最終ラインがクバルシ、エリック・ガルシア、ジェラール・マルティンの3人で構成され、ビルドアップとサポートに安定感をもたらす。66分には、レヴァンドフスキとイルカイ・ギュンドアン(※文脈上“アニキ”?)に代わってフェラン・トーレスとフレンキー・デ・ヨングを投入。ポジションに大きな変化はなく、疲労を考慮した交代に。

ラフィーニャは復帰後まだコンディションが万全でないことから、この日もフル出場は見送られた。

今日の試合の“ケーキのイチゴ”を乗せる役割は、やはりフェランか――そんな雰囲気がスタジアムにも漂い始める。

さらに印象的だったのはクンデの攻撃参加の頻度。後半に入ってからはペナルティエリア内での存在感が増し、ハットトリックさえ狙っているような勢いを見せる。段々とダニエウ・アウベスを彷彿とさせるプレーぶりに、ファンの間でも笑いと驚きが交錯する。

80分を過ぎる頃からは、バルセロナが自陣最終ラインでのパス回しを増やし、相手を引き出す展開にシフト。試合のクロージングに入った。

89分には、ヤマルとバルデを下げ、バルドグジとクリステンセンを投入。バルドグジは右ウイング、クリステンセンはセンターバックに入り、ジェラール・マルティンが左サイドバックへスライドする形に。

試合終盤もやや不安定な守備対応は見られたが、大きなピンチはなく、そのままタイムアップ。バルセロナが2−1で勝利を収め、グループステージ突破へ貴重な勝ち点3を手にした。

試合まとめ:相変わらずというかいつも通り

今日の試合も、バルセロナの“恒例”となりつつある展開だった。そう、先に失点し、そこから逆転するというパターン。先制されると確かに嫌な空気が漂うものの、結果的に逆転して勝ってくれるなら――「毎試合これでもいいんじゃないか」と思ってしまうのは、きっと私だけじゃないはず。笑

ディフェンス面では、前線からのプレッシングが機能しているときはカウンターを封じ込められるが、それがうまくいかない瞬間には8割方失点する気がしてしまうのが不安なところ。特に終盤は集中力の低下も相まって、同点、逆転されるリスクがグッと高くなる。あの独特のヒヤヒヤ感は、バルサファンにはもうお馴染みかもしれない。

今日の試合で印象的だったのは、後半50分に同点、53分に逆転というテンポの良い展開。さらにラッシュフォードのショートカウンターからのチャンスもあっただけに、あそこで追加点を決め切れていれば、もっと余裕を持った試合運びができていたはずだ。

ポジティブな要素も多かった。エリック・ガルシアの存在感は大きく、中盤でのボール奪取、最終ラインのカバー、左右サイドバックもこなせるそのユーティリティ性は、まさに今のチームにとって貴重なオプション。また、アラウホの離脱をチャンスに変えたジェラール・マルティンの急成長も心強い。いまやスタメンCBに定着しつつあり、クバルシと共に不動となってくれると嬉しい。

今後のCL残り2試合
年明けにはアウェイでスタビア・プラハ、ホームでコペンハーゲンとの対戦が控えている。ここで連勝して、ぜひストレートで決勝トーナメント進出を決めてほしい。

そしてやはり、ストライカーの得点が試合の流れを左右する。CL2得点・リーガ11得点のフェラン・トーレスをスタメン起用し、レヴァンドフスキを“切り札”として終盤投入するという形も検討すべきかも。2005-06シーズンの“スーパーサブ”ラーションのような使い方で、レヴィが輝ける展開になれば、バルサの可能性はさらに広がるはずだ。

次節:VS、アウェーでのスラビア・プラハ

次節は年明け、1月21日にアウェイでのスラビア・プラハ戦が予定されている。約1ヶ月半のブレイクを挟むこともあり、チームのコンディションや布陣は変化する可能性が高い。しかし、変わらない事実がひとつ――ヤマルが本日のイエローカードによる累積で出場停止となることだ。

代役には、おそらくバルドグジが入る形が予想される。ここで再び彼が輝きを放ち、攻撃に勢いを与えてくれることに期待したい。

対戦相手のスラビア・プラハは現在勝ち点3でグループ32位。得点2、失点11という数字が物語るように、決して好調とは言えない。バルセロナの攻撃陣であれば、順当に勝利を収めてくれるはずだ。

……とはいえ、最近のバルサの“勝ちパターン”を見ていると、むしろ先制されたほうが逆転しやすいという不思議な傾向も。そんなわけで、「早い時間に1点取られたほうが安心する」なんて思ってしまう自分がいる。笑

今日の試合を終えて、バルセロナは勝ち点10でグループ14位。残り2試合でポイントを積み上げれば、ギリギリで8位圏内に届くかどうかという厳しい位置だ。

あらためて振り返ると、パリ戦での終盤の失点によって勝ち点1止まりとなったこと、さらにクラブ・ブルージュ戦での引き分けによる勝ち点2の取りこぼしが、非常に痛かったと感じざるを得ない。

ここからは、1戦1戦が“ノックアウト”のつもりで戦うしかない。勝ち癖を取り戻しつつ、少しでも上位進出への望みをつなげていきたい。

Visca el Barça!Vamos Blaugrana!!

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