4連勝中で勝ち点34の首位に立つバルセロナと、6連勝中で勝ち点31と勢いに乗るアトレティコ・マドリード。絶好調同士の一戦となった今回の試合だが、注目すべきはアトレティコがこの6試合で16得点3失点という完璧な内容を誇り、守備と攻撃のバランスが極めて高いレベルで機能している点だ。しかも、アトレティコの指揮官シメオネにとって、カンプ・ノウではいまだに勝利がないというジンクスがあるものの、今の堅守を考えると、バルサにとってもそう簡単にゴールを奪える展開にはならないことが予想された。
さらに今季のバルセロナは、強豪相手に満足のいく内容を見せられておらず、今回の試合はその流れを断ち切れるかが大きな焦点となった。チーム事情も厳しく、フレンキー・デ・ヨングは発熱により招集外、アラウホは前節のチェルシー戦後の精神的ダメージで外れ、テア・シュテーゲンとガビの復帰も依然として遠い状況。センターバックは若きクバルシと、アビダルを彷彿とさせる存在感を見せるジェラール・マルティンのコンビで挑み、中盤ではペドリと“仮面の男”エリック・ガルシアが鍵を握る構成となった。
強豪相手に結果を出せていない今シーズンのバルサにとって、この試合は名実ともにターニングポイントとなるかもしれない。

いつもの流れになってきたかも…
ラ・リーガ第15節
2025年12月2日(火)21:00〜 @聖地カンプノウ
観客:45,205人
主審:リカルド・デ・ブルゴス
| FC Barcelona | アトレティコマドリード |
| 3 | 1 |
| ⚽️得点者⚽️ | |
| ⚽️ラフィーニャ(26分) | ⚽️バエナ(19分) |
| ⚽️ダニオルモ(65分) | |
| ⚽️フェラントーレス(90+6分) | |
| 🟨警告者🟥 | |
| 🟨ジェラールマルティン(45+2分) | 🟨バエナ(41分) |
スターティングメンバー
| FCバルセロナ | |||
|---|---|---|---|
| ポジション | 選手名 | ポジション | 選手名 |
| GK | ジョアンガルシア | GK | オブラク(C) |
| RSB | クンデ | RSB | モリーナ |
| CB | クバルシ | CB | ヒメネス |
| CB | ジェラールマルティン | CB | ラングレ |
| LSB | バルデ | LSB | ハンチェコ |
| MF | エリックガルシア | LWB | ジュリアーノ |
| MF | ペドリ | MF | ジョニー |
| MF | ダニオルモ | MF | バリオス |
| WG | ヤマル | MF | バエナ |
| WG | ラフィーニャ(C) | FW | フリアンアルバレス |
| CF | レヴァンドフスキ | FW | ニコ |
| 交代選手 | |
| レヴァンドフスキ ↔︎ ラッシュフォード(66分) | ジョニー ↔︎ コケ(14分) |
| ダニオルモ ↔︎ フェラントーレス(66分) | ニコ ↔︎ ギャラガー(46分) |
| ペドリ ↔︎ ドロ・フェルナンデス(73分) | バエナ ↔︎ アルマダ(63分) |
| ラフィーニャ ↔︎ カサド(73分) | ジュリアーノ ↔︎ セルロート(63分) |
| ヤマル ↔︎ クリステンセン(88分) | コケ ↔︎ グリーズマン(75分) |
試合レビュー
前半まとめ:まさかのPK失敗で勝ち越せず
アトレティコ・マドリードのキックオフで幕を開けた一戦は、序盤からFCバルセロナが積極的にボールを奪い、ラミン・ヤマルのロングボールでラフィーニャを走らせる鋭いカウンターで応戦。ラフィーニャがいるだけで相手守備陣への圧力が増し、スペースが生まれることで攻撃の幅が格段に広がっていた。その影響力はやはり特筆すべきものがある。
19分、左サイドでモリーナがボールを奪うと、すかさず前線のバエナへロングフィード。バエナはそのままドリブルでバルサ守護神ジョアン・ガルシアとの1対1を制しネットを揺らすも、オフサイドのフラッグが上がりゴールは取り消される。しかしVARの結果、バルサDFクバルシのポジショニングが残っていたことが判明し、アトレティコの得点が正式に認められ0−1。バルセロナはまたしても先制点を奪われ、ハイラインのリスクが露呈した格好となった。
それでも22分には右サイドでヤマルがドリブルを開始し、相手DFを2人かわして華麗にエリア内へ侵入。タッチの鋭さと独特のリズムで相手を翻弄する姿は、まさに若き才能の象徴だった。そして26分には、中央にいたラフィーニャへペドリが絶妙なスルーパスを送り込むと、ラフィーニャは抜け出してGKオブラクを冷静にかわしボールを流し込み、バルサが1−1の同点に追いついた。アトレティコDFの間隔が広がった一瞬を逃さずに突いた、見事な崩しからの得点だった。ゴール後には久しぶりに“アニキ”のゴールパフォーマンスも飛び出し、スタジアムを大いに沸かせた。
さらに35分には、エリア付近でボールを受けたダニ・オルモがバリオスを華麗なターンでかわしてエリアに侵入し、倒されてPKを獲得。判定はVARでも変わらず、キッカーは絶対的ストライカー、ロベルト・レヴァンドフスキ。しかし彼の蹴ったボールはまさかのクロスバーの遥か上を越えていき、まさかのミス。滅多に見られないシュートミスに、バルサファンからは驚きと落胆の声が漏れた。
それでも流れは変わらず、38分にはヤマルの右サイドからのアーリークロスに、先ほどPKを失敗したレヴィが頭で合わせたが、ここはアトレティコの守護神オブラクが決死のセーブで防ぎ切った。結果として前半は1−1で終了したが、バルセロナとしては逆転のチャンスをいくつか作れただけに、悔しさの残る展開となった。
しかし、先制はされたがバルサのシュートは11本、アトレティコは2本と試合内容では完全にバルサ。
この勢いで後半も攻めて欲しいところ
後半まとめ:逆転しダメ押し
バルサは選手交代はなくそのまま試合が再開されると、52分に試合が大きく動きかけた。右サイドでボールを受けたラミン・ヤマルがDFを巧みにかわしてドリブルでエリア内に侵入。3人に囲まれながらも逆サイドでフリーになっていた“アニキ”ことラフィーニャにボールを送ると、彼はワントラップから左足でシュートを放ったが、惜しくも枠を外してしまい、悔しさを隠せず頭を抱えた。
57分には自陣でボールを奪ったダニ・オルモが自らドリブルで持ち上がり、再び左サイドのアニキへ展開。アニキは中央で走り込むロベルト・レヴァンドフスキに鋭いパスを送るが、レヴィのスライディングはわずかに届かず、惜しい場面が続く。攻めても攻めてもゴールが生まれない展開に、スタジアムの緊張感が高まっていく。
63分、ややオープンな展開になる中、バルセロナはペドリを軸にした美しいパスワークを展開し、連続パスでアトレティコの選手を翻弄。理想的なボール回しの末に、中央でレヴィの落としからダニ・オルモが左足を振り抜き、ゴール右隅に突き刺す勝ち越し弾を決めて2-1。前節のアラベス戦に続き、2試合連続ゴールとなった。しかし、シュート後にオルモはうまく着地できず、そのままピッチに倒れ込む。左肩の脱臼が疑われ、せっかくの好調の中での負傷にファンの不安が募った。
その後、オルモに代わってフェラン・トーレス、レヴィに代わってマーカス・ラッシュフォードが投入される。ラフィーニャはトップ下に、フェランがCF、ラッシュフォードは左サイドに入り、攻守のバランスを再調整。特にラッシュフォードには、前線での守備も期待された。
68分にはヤマルがアトレティコのパスミスを見逃さずボールを奪い、自らドリブルで持ち込み巻いたシュートを放つが、ミートしきれず枠の外。続く72分、今度はペドリがピッチに座り込み交代を要求。中2日の試合という過密日程に加え、故障明けの影響もあるかもしれず、大事に至らないことを祈るばかりだ。
73分、ペドリに代わってカサド、ラフィーニャに代わってドロ・フェルナンデスが投入される。ポジションはそのままだが、試合の要であるペドリとアニキが同時に下がったことでバルサのリズムに不安も残る。ここはエリック・ガルシアのリーダーシップに期待がかかる場面となった。
78分には、ヤマルがファウルを受けたように見えたが笛は鳴らず、そのままアトレティコが左サイドからスルーパスを通し、抜け出したアルマダがクバルシ、ジェラール・マルティン、バルデと立て続けにかわし、ジョアン・ガルシアとの1対1を迎える。決定的な場面だったが、幸運にもシュートは枠を外れ、スタジアム全体が安堵の息を漏らした。
試合終盤、バルサは主導権を握りながら慎重に時間を使い、88分にはヤマルに代わってクリステンセンを投入。エリック・ガルシアとともにダブルボランチ体制を取り、守備の安定化を図る。アディショナルタイムは6分。試合を締めくくるための試練の時間が訪れる。
そして90+6分、ついに“ショートケーキの上にイチゴが乗る”瞬間が訪れた。左サイドでラッシュフォードがボールをキープすると、バルデが巧みに裏へ抜け出す。そこからのラストパスは中央で待つフェラン・トーレスへ渡り、オブラクとの1対1を冷静に制してネットを揺らす。3-1、勝利を決定づける一撃であり、フェランにとっては今季8点目となった。
そのまま試合は終了。苦しい時間帯もあったが、選手たちの個性と連携が噛み合い、バルサが価値ある勝利を手にした。
試合まとめ:チームは5連勝で首位キープ
アトレティコ・マドリードとの注目の一戦で、バルセロナは3-1の勝利を収め、相手の連勝をストップさせるとともに、見事に首位をキープ。これで公式戦5連勝となり、チームの勢いは本物だ。
この日のMVPは、攻守に存在感を放ったラフィーニャ。攻撃の起点となり続け、チャンスメイクでも抜群の働きを見せた。勝ち越しゴールを決めたダニ・オルモ、そして中盤で流れを作ったペドリが共に途中で負傷したのは懸念材料だが、試合終盤にはペドリが再び動けていたことから、深刻な状況ではなさそうだ。
また、この試合でジュール・クンデがバルサ通算160試合出場を達成。フランス人選手としては歴代3位となり、デンベレ(2位・185試合)やアビダル(1位・193試合)を視野に入れた記録となっている。
今シーズン、バルサが強豪相手に「勝った」と言える試合はこれが初めて。内容も結果も伴った一戦だっただけに、あとは怪我人を出さず、勢いを保っていきたいところだ。
次節15節:VSベティス
次節は12月6日、アウェイでのベティス戦
現在暫定ながら5位と好調をキープしておりバルサとしては気が抜けない相手
ここ最近の過密日程もあるから疲労が溜まりカウンターでやられないようにし欲しいところ
Visca el Barça!Vamos Blaugrana!!


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