アカペラ合唱団による荘厳なイムノが響いた今日のカンプ・ノウは、完成までまだ道半ば。それでもスタジアムに詰めかけたファンの熱気は凄まじく、最低価格3万5000円というチケットも完売し、売上は9億円に達したと報じられました。FIFAウィーク明けのこの一戦は、復帰する選手や欠場者に注目が集まり、ピッチ外の話題でも見どころの多い一日となりました。

試合タイトル
ラ・リーガ第13節
2025年11月23日(日)0:15 @聖地カンプノウ
観客:45,401人
主審:ホセ・マルティネス
| FC Barcelona | アスレティッククラブ |
| 4 | 0 |
| ⚽️得点者⚽️ | |
| ⚽️レヴァンドフスキ(4分) | |
| ⚽️フェラントーレス(45+2分) | |
| ⚽️フェルミンロペス(48分) | |
| ⚽️フェルミンロペス(90分) | |
| 🟨警告者🟥 | |
| 🟨デガラレタ(43分) | |
| 🟥サンセト(53分) | |
| 🟨ロベルト・ナバーロ(73分) | |
スターティングメンバー
| FCバルセロナ | アスレチッククラブ | ||
|---|---|---|---|
| ポジション | 選手名 | ポジション | 選手名 |
| GK | ジョアンガルシア | GK | ウナイ・シモン |
| RSB | クンデ | RSB | アンドニ・ゴロサベル |
| CB | クバルシ | CB | ダニエル・ビビアン |
| CB | ジェラール・マルティン | CB | ラポルテ |
| LSB | バルデ | LSB | ユーリ・ベルチチェ |
| MF | エリックガルシア | MF | デガラレタ |
| MF | ダニオルモ | MF | ミケル・ハウレギサール |
| MF | フェルミン・ロペス | MF | サンセト |
| WG | ヤマル | FW | アレックス・ベレンゲル |
| WG | フェラントーレス | FW | ニコ・ウィリアムズ |
| CF | レヴァンドフスキ(C) | FW | ウナイ・ゴメス |
| 交代選手 | |
| バルデ ↔︎ アラウホ(46分) | デガラレタ ↔︎ アレハンドロ・レゴ(55分) |
| レヴァンドフスキ ↔︎ ドロ・フェルナンデス(64分) | ウナイ・ゴメス ↔︎ ゴルカ・グルセタ(55分) |
| フェルミン・ロペス ↔︎ マルク・カサド(64分) | ニコ・ウィリアムズ ↔︎ ロベルト・ナバーロ(55分) |
| エリックガルシア ↔︎ マルク・ベルナル(74分) | ミケル・ハウレギサール ↔︎ ミケル・ベスガ(68分) |
| ダニオルモ ↔︎ ラフィーニャ(81分) | アレックス・ベレンゲル ↔︎ アダマ・ボイロ(68分) |


試合レビュー
前半まとめ:復活のカンプ・ノウで好発進
開始4分、中央でのボールを奪われたあとすぐに奪い返した ラミネ・ヤマル が、素早く展開して レヴィ・デューク にパス。レヴィがドリブルで抜け出して左サイドへ流れ、そのまま左足を強振。ボールは ウナイ・シモン の手を弾きながらネットを揺らし、ホームの FCバルセロナ が早々に先制。1‑0。復活を遂げたカンプ・ノウで、このファーストゴールは勢いをつけるには絶好の形でした。
このゴールで「このまましっかり試合を作って勝利を掴みたい」という気持ちが一気に高まりました。
一方で、今シーズン前に移籍解消の問題があった ニコ・ウィリアムズ がボールを持つたびにスタジアムから凄いブーイング。久しぶりに“ホームらしい”空気がスタンドに戻ってきた印象で、昨日のカンプ・ノウの雰囲気は「まさにホーム」と言えるものでした。
攻めるバルサは、左サイドバックの アレイシュ・バルデ がかなり高い位置をとることで、守備ラインが ジュールス・クンデ・パウ・クバルシ・ジェラール・マルティン の“3バック気味”のフォーメーションに。さらにバルデの影響もあって、左サイドの フェラン・トーレス はやや中央寄りにポジションを取る場面が多く、2トップのようにも見える攻撃陣の布陣が浮かびました。
ただし、35分にニコの落としにウナイゴメスが右足を振り抜き決定機を迎えましたが、復活した守護神 ジョアン・ガルシア が至近距離からのシュートを冷静にセーブ。この場面でバルサのリズムが一瞬乱れた感もありました。40分にも左サイドを割られて折り返され、ニコが合わせるも枠を捉えられず。ここ5分ほどで2度の決定機を許しており、徐々にバルサが「ヒヤッ」とする空気になってきたように感じられました。
そして終了間際(45+2分)に自陣でボールを奪うと、右サイドのヤマルが逆サイドのフェランへアウトサイドでクロスパス。フェランがそのまま持ち込んで押し込み、追加点を奪って半場を締めくくりました。前半を2‑0で終える形となりました。
後半まとめ:数的優位と“兄貴”ラフィーニャ復帰で盤石の勝利
後半のキックオフと同時に、バルセロナはバルデに代えてロナルド・アラウホを投入。前半途中でバルデがピッチに倒れていた場面もあり、深刻な負傷でないことを祈るばかりです。
そして48分、試合が再び動きます。フェルミン・ロペスが中央でエリック・ガルシアとのワンツーを決め、鮮やかに抜け出すと、GKとの1対1を冷静に制し、ネットを揺らして3-0。フェルミンのシュートの上手さは今季でも際立っており、技術とメンタルの両面で高いレベルを証明しました。
さらに試合を大きく左右したのが53分。アスレティックのオイアン・サンセトがフェルミンの足を強打してしまい、イエローカードが提示されますが、VARチェックの結果、判定がレッドカードに変更され、サンセトは一発退場。これでバルサは3点リードかつ数的優位となり、試合の主導権を完全に掌握しました。
64分にはレヴィとフェルミンに代わり、若手のドロ・フェルナンデスとマルク・カサドが投入。ドロは左ウイング、カサドはボランチ、ダニ・オルモはトップ下へスライドしました。若手にとって貴重な実戦の場となり、テンポを落とさず攻撃を継続。
そして78分、スタジアムにはひときわ大きな歓声が響き渡ります。長期離脱から復帰を果たした“兄貴分”ラフィーニャがウォーミングアップを終えてベンチ入り。81分にはダニ・オルモに代わってついにピッチへ。投入直後の1分後には早速ファーストシュートも放ち、復帰戦にして即座にインパクトを残しました。あとはゴールがあれば完璧な復帰戦だったでしょう。
そして締めくくりは90分。右サイドのラミネ・ヤマルが1枚、2枚、3枚とマーカーを外し、中央のフェラン・トーレスへ絶妙なスルーパス。フェランはGKとの1対1を冷静に制し、ゴール右隅へシュートを突き刺して4-0。ヤマルのドリブルからスルーパスまでの一連の流れは、まさにかつてのメッシを彷彿とさせるプレー。右WGからあの形でチャンスを創出するのは簡単なことではなく、彼のポテンシャルの高さが光るシーンでした。
試合まとめ:復活のカンプ・ノウで響いた勝利の音
約半分の観客数とはいえ、スタンドに熱気と興奮が戻ったカンプ・ノウ。何より大きかったのは、その“復活の地”でFCバルセロナがしっかりと勝利を収めたこと。しかも久しぶりとなるクリーンシート(無失点)で終えた点は、守備面での安定を物語っています。
守護神ジョアン・ガルシアとラフィーニャ、2人の復帰戦が華やかさに花を添え、特にラフィーニャの登場にはスタジアム全体から大きな拍手と声援が。投入直後にはすぐにシュートも放ち、順調なコンディションをアピールしました。
そしてこの日のカンプ・ノウで印象的だったのがゴール後の音楽。まるで「思わず踊り出したくなる」ような明るくノリのいいリズムが流れ、観客の笑顔を誘っていました。これが復活初戦の演出だったのか、それとも今後の恒例となるのか——今後の注目ポイントでもあります。クセになるあの感じ、また聞きたくなる人も多かったのではないでしょうか。
試合内容では、ペドリとフレンキー・デ・ヨングという中盤の要を欠いた中で、攻撃時のビルドアップにはやや課題も見られました。それでも、代わって起用されたエリック・ガルシアが中盤でのボール奪取に貢献し、試合を通してリズムの変化を作り出してくれました。若手のドロやカサドの起用も含め、これからに向けた層の厚さも感じさせる一戦でした。
次なる戦いは、わずか3日後のチェルシー戦。アウェーのスタンフォード・ブリッジは、バルサにとっても「最高の記憶」と「最悪の記憶」が入り混じる因縁の地。現在プレミアリーグ3位につける好調な相手だけに、簡単な試合にはなりませんが、今日の勢いを持って、ぜひ勝ち点3を手土産に帰還してほしいところです。
次節14節:VSアラベス in カンプノウ
またカンプノウであの音楽が聴けるかと思うとワクワクしますね!!
Visca el Barça!Vamos Blaugrana!!


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