今季最初のクラシコは、敵地サンティアゴ・ベルナベウ。負傷者続出のバルセロナは、大方の予想通りのメンバー構成。一方レアル・マドリードは主力が続々復帰し、4-2-3-1ではなく4-4-2を採用してきた。
最大の注目は、オリンピアコス戦でハットトリックを達成したフェルミン・ロペス。チームの状態が厳しい中、最も勢いある存在で、今日も大きな期待が集まる。
また、クラシコ史上初となる「両チームにイングランドのスター」が揃うカード。ラッシュフォード vs ベリンガムの存在が、世界中の注目を集める。
加えて、バルサは昨季から公式戦4連勝中。実に2010-11シーズン以来となるクラシコ5連勝がかかる一戦だ。
さらに、試合前にはヤマルを巡って不穏な空気が漂い、ベルナベウは熱気というより“殺気”すら感じる雰囲気。
シーズン序盤とは思えない緊張感の中、いよいよキックオフを迎える。

負傷者抱えるバルサ、敵地で挑む今季初クラシコ
ラ・リーガ第10節
2025年10月27日(月)0:15 @サンティアゴ・ベルナベウ
観客:81,000人
主審:セサル・グラード
| FC Barcelona | レアル・マドリード |
| 1 | 2 |
| ⚽️得点者⚽️ | |
| ⚽️フェルミンロペス(38分) | ⚽️エムバペ(21分) |
| ⚽️ベリンガム(42分) | |
| 🟨警告🟥 | |
| 🟨ペドリ(42分) | 🟨バルベルデ(23分) |
| 🟨フェルミンロペス(90+8分) | 🟨ハイセン(57分) |
| 🟨🟥ペドリ(90+9分) | 🟨ルニン(90+10分) |
スターティングメンバー
| FCバルセロナ | レアル・マドリード | ||
|---|---|---|---|
| ポジション | 選手名 | ポジション | 選手名 |
| GK | シュチェシュニー | GK | クルトア |
| RSB | クンデ | RWB | バルベルデ |
| CB | クバルシ | CB | ミリトン |
| CB | エリックガルシア | CB | ハイセン |
| LSB | バルデ | CB | カレーラス |
| MF | デ・ヨング | LWB | チュアメニ |
| MF | ペドリ | MF | カマビンガ |
| MF | フェルミンロペス | MF | ベリンガム |
| WG | ヤマル | FW | ギュレル |
| WG | ラッシュフォード | WG | ヴィニシウス |
| CF | フェラントーレス | FW | エムバペ |
| 交代選手 | |
| マルク・カサド↔︎ フェラントーレス(74分) | ギュレル ↔︎ ブラヒム・ディアス(65分) |
| エリックガルシア ↔︎ アラウホ(74分) | バルベルデ ↔︎ カルバハル(72分) |
| クバルシ ↔︎ バルドグジ(83分) | ヴィニシウス ↔︎ ロドリゴ(72分) |
| バルデ ↔︎ ジェラール・マルティン(90+5分) | ベリンガム ↔︎ セバージョス(90分) |
| ↔︎ (分) | エムバペ ↔︎ ゴンサロ(90分) |


試合レビュー
前半まとめ:大苦戦の中、フェルミンが望みをつなぐ
試合は開始早々から波乱の展開。2分、ペナルティエリア内でヤマルがヴィニシウスを倒したかに見えてPK判定。しかしVARの結果、実際にはヴィニシウスがヤマルの足を蹴っており、PKは取り消し。クレとしては胸をなでおろすスタートとなった。
その後もレアルの前線の圧力は強く、12分にはエムバペがドライブ回転の強烈なシュートを決めるも、オフサイドでノーゴール。だが21分、ベリンガムとカマビンガのポジションチェンジをきっかけにエムバペが裏へ抜け出し、今度は正真正銘の先制点を許す(0-1)。
30分にはCK崩れからハイセンに決定機を作られるが、シュチェシュニーのビッグセーブで追加失点を回避。攻撃面では34分、フェラントーレスがクロスに反応するも、クルトワの正面で得点ならず。全体的にバルサはボールロストが多く、裏への動きにも乏しく苦しい内容が続く。
しかし38分、敵陣でのボール奪取からラッシュフォード→フェルミンのホットライン発動。勢いよく押し込み同点弾(1-1)。苦しい流れの中で、絶好調フェルミンが再びチームを救う。
だが42分、ヴィニシウスの突破から最後はフリーのベリンガムに押し込まれ再び失点(1-2)。
前線のクオリティ差が如実に現れ、バルサは守備も攻撃も後手に回る展開。
それでもスコアは最小差。
「内容は最悪、でも望みはつながった」
そんな1-2で前半を折り返した。
後半、どのようなアクションを起こせるか──
ここからが本当のクラシコだ。
後半まとめ:最後まで攻め切れず…迫力不足のままタイムアップ
後半は両チームとも交代なしでスタート。最初にチャンスを迎えたのはバルセロナ。左サイドを力強く駆け上がったラッシュフォードがクロスを送り、フェルミンがワントラップからシュート。しかしこれは正面を突き、追加点とはならない。
48分、試合の流れを左右する大きな判定が下る。ベリンガムのクロスをエリック・ガルシアがブロックした際、跳ね返りが腕に当たったとしてVARの結果PKに。キッカーは今季PK成功率100%のエムバペ。だが、同じく今季PKを止められたことのないシュチェシュニーが見事にストップ! 絶体絶命を救い、再び望みをつなぐ。
ただ、このビッグセーブの勢いを攻撃へ反映できない。バルサはゴールキック時にマドリー前線6枚の強烈なプレスを浴び、ビルドアップに苦戦。敵陣でボールを持つ時間こそ増えるが、“持たされている”印象は拭えず、相手守備を崩すアイデアに乏しい。
74分、フェラン・トーレスとエリックに代えてアラウホとカサド投入。フェルミンは左へ回り、ラッシュフォードが中央を担当。最終的に“CFアラウホ”という奥の手も視野に。
83分にはクバルシ→バルドグジ。初のクラシコ出場となり、ヤマルが左へ移動、右にバルドグジ。CBはアラウホ&デ・ヨングという異色の配置に。
88分、ヤマルのロングボールにクンデが飛び込むも、トラップが大きく得点ならず。
アディショナルタイムは9分。アラウホが最前線へ戦術的に上がるが、最後まで決定機を作れないまま無情の笛が響いた。
試合まとめ:ラフィーニャ不在の重さ…攻撃の停滞が浮き彫りに
今日の敗戦で、改めてはっきりしたことがある。
今のバルサは “ラフィーニャ次第” のチームだという事実だ。
パリ戦でも同じだったが、ヤマル一人ではどうしても形が作れない。
ラフィーニャは、攻撃のアクセントになるだけでなく、
チームのムードメーカーであり、ピッチ上で仲間を鼓舞できる存在。
良い時間帯は気づかれないが、苦しいときほど欠けている意味が極めて大きい選手だ。
これでリーガは2敗目。
勝点差はマドリーと5ポイント。
まだシーズン序盤で挽回は十分可能だが、
数字以上に“今のチーム力の差”が浮き彫りになったのは確か。
喪失感と悔しさが残るクラシコ敗戦。
あと一歩で “5連勝” に手が届かず…。
でもここで下を向いている暇はない。
むしろ問題点が明確になった今こそ立て直しのチャンスだ。
次節:ホームでエルチェ戦
もう今日は書きません
まずはふて寝します


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