バルセロナは今季初スタメンとなったアラウホとレヴィを起用し、フォーメーションは変わらず 4-2-3-1。そして、ジョアンガルシアはCLデビューとなりました。舞台はニューカッスルのホーム、セント・ジェームズ・パーク。スタジアムの雰囲気は圧巻で、チャンピオンズリーグのアンセムが鳴り響くと、やはり「この季節が来た」と感じさせてくれる。

ラッシュフォード初ゴール&デ・ヨング復帰が光る
チャンピオンズリーグ第1節
2025年9月18日(木)20:00 @セント・ジェームズ・パーク
観客:52,084人
主審:グレン・ニベリ
FC Barcelona | ニューカッスル |
2 | 1 |
⚽️得点者⚽️ | |
⚽️ラッシュフォード(58分) | ⚽️ゴードン(90分) |
⚽️ラッシュフォード(66分) | |
🟨警告者🟥 | |
🟨ジェラール・マルティン(45分) | 🟨ジョエリントン(28分) |
🟨フェルミンロペス(74分) | 🟨ダン・バーン(45+2分) |
🟨フレンキー・デ・ヨング(81分) | |
🟨マルク・カサド(90+7分) |
スターティングメンバー
FCバルセロナ | ニューカッスル | ||
---|---|---|---|
ポジション | 選手名 | ポジション | 選手名 |
GK | ジョアン・ガルシア | GK | ニック・ポープ |
RSB | クンデ | RSB | トリッピアー |
CB | クバルシ | CB | シェア |
CB | アラウホ | CB | ダン・バーン |
LSB | ジェラール・マルティン | LSB | リプラメント |
MF | ペドリ | MF | ギマランイス |
MF | デ・ヨング | MF | トナリ |
MF | フェルミン・ロペス | MF | ジョエリントン |
WG | ハフィーニャ | FW | エランガ |
WG | ラッシュフォード | FW | ゴードン |
CF | レヴァンドフスキ | FW | バーンズ |


交代選手 | |
レヴァンドフスキ ↔︎ フェラントーレス(69分) | ハーベイ・バーンズ ↔︎ ニック・ウォルトメイド(62分) |
クバルシ ↔︎ クリステンセ(69分) | ジョエリントン ↔︎ ジェイコブ・マーフィー(63分) |
ラッシュフォード ↔︎ ダニオルモ(81分) | アントニー・エランガ ↔︎ ジョゼフ・ウィロック(63分) |
エリック・ガルシア ↔︎ ジェラール・マルティン(81分) | ファビアン・シェア ↔︎ エリック・ティアウ(63分) |
フェルミンロペス ↔︎ マルク・カサド(90+2分) | スベン・ポットマン ↔︎ トリッピアー(86分) |
試合レビュー
前半まとめ:ニューカッスルの圧力に苦しむも耐え凌ぐ
立ち上がりから押し込んだのはホームのニューカッスル。声援に後押しされた激しいハイプレスで、序盤はバルサが思うようにボールを持てない展開が続く。ファーストシュートは絶好調フェルミン・ロペスが放ったが、勢いではニューカッスルが優勢だった。
6分にはスルーパスに抜け出したFWがジョアン・ガルシアを脅かし、さらに8分にはラッシュフォードが自陣から一気にドリブルで駆け上がりシュートを放つも枠を捉えられず。10分を過ぎるとニューカッスルはプレスを緩め、4-1-4-1あるいは4-5-1でブロックを形成。ようやくバルサが敵陣でボールを回せる時間を持ち始める。
しかし23分、右サイドを破られ、中央でバーンズに決定機を許すも、ここもジョアン・ガルシアが見事なセーブでゴールを死守。プレミア特有の速いカウンターに翻弄される場面も目立った。
攻撃ではラッシュフォードが序盤こそ存在感を見せたが、徐々にカットされる場面が増え、バルサの左サイドは機能不全気味。レヴァンドフスキのポストプレーはシェアに徹底的に抑え込まれ、バルサとしてはファウルを誘ってカードを出させたい展開だった。
35分には波状攻撃からハフィーニャがシュートを狙うもミートせず、39分には正面からのFKを得るがゴールマウスを捉えられない。結局前半はスコアレスで折り返し、シュートは9本放ちながらも枠内ゼロと、攻撃面の物足りなさが際立つ結果となった。
ポジティブな点を挙げるなら、守護神ジョアンガルシアと左SBジェラール・マルティンの堅実な守備対応だろう。ジョアンガルシアは決定機を阻止してくれて、ジェラールマルティンはロングボールに冷静に対応し、ラッシュフォードとの連携が噛み合えば後半に光明を見出せそうだ。
後半まとめ:ラッシュフォード先制&ゴラッソ炸裂、終盤追い上げられるも勝利
後半の立ち上がりは見慣れない光景から始まった。通常であればキックオフからボールを後方へ回すところを、ニューカッスルはいきなりロングボールで外へ蹴り出す。まるでラグビーを見ているような感覚で、リーガ中心に観ている身からすると新鮮でさえあった。
ニューカッスルは47分、左CKからジョエリントンがヘディングで合わせてバルサを脅かす。高さではどうしても分が悪いバルサにとって、試合終了まで油断ならない展開を予感させた。続く53分には右サイドを突破され、トナリにシュートを打たれるなど、流れはむしろニューカッスルの方に傾いているように見えた。
そんな中で流れを変えたのはハフィーニャの突破だった。58分、右サイドを駆け上がり相手DFを押し下げると、クンデが左足でクロス。中央に飛び込んだラッシュフォードが頭で合わせてネットを揺らし、バルサが待望の先制点を奪う。移籍後なかなかフィットできていなかった彼にとって、このゴールは格別の一撃となった。
さらに66分、ラッシュフォードが中盤でマークを1枚外し、右に流れてから放った強烈な右足シュートがゴールに突き刺し2−0。完璧な一撃にスタジアムは静まり返り、バルサファンにとっては痺れる瞬間となった。
しかし終盤、流れは再び揺れ動く。85分以降、ニューカッスルは198cmのバーンを前線に押し上げ、ウォルテマートとともに高さを武器にパワープレーを仕掛けてきた。圧力に押される形で迎えた90分、ウォルテマートのポストプレーから右サイドへ展開され、最後はゴードンが押し込み、守護神ジョアン・ガルシアの牙城を破られてしまう。
アディショナルタイムは7分。バルサも90+4分、ハフィーニャが股抜きクロスを送り、ダニ・オルモが右足で合わせるが相手GKが渾身のセーブ。そのままタイムアップしなんとかCL初戦を初戦を2−1で勝利。
試合まとめ:バルサらしさと課題が同居したCL初戦白星
チャンピオンズリーグ2025/26の初戦、バルセロナはアウェイのセント・ジェームズ・パークでニューカッスルに2-1で勝利し、幸先の良いスタートを切った。圧倒的な雰囲気の中でも冷静に戦い抜き、勝ち点3を持ち帰ったことは大きな成果といえる。
バルサはこの試合でシュートを19本放ち、枠内シュートはわずか4本。そのうち2本を決め切ったのは評価できるものの、決定力の精度をもう一段階引き上げたいのが正直なところだ。とはいえ、新加入のラッシュフォードがバルセロナでの公式戦初ゴールを決めたことは、今後のシーズンに向けて非常に大きな意味を持つ。
週末のバレンシア戦を欠場していたデ・ヨングが復帰。プレッシングの激しい前半や、後半に疲労が見え始める時間帯でもボールを落ち着かせるその存在感は抜群だった。ペドリとともに、パスワークだけでなくドリブルで相手をいなしてボール保持できる力は、バルサの攻撃を支える心臓部であることを改めて示した。
この試合でも、バルサは高い位置からのプレスとハイラインを貫いた。しかし、カウンター中心のニューカッスル相手にどこまでリスクを取るべきかは議論の余地があるだろう。実際、後半には何度か危険な場面を作られた。それでも、勝利を重ね続けている限り、このスタイルを維持してほしいと願うファンは多いはずだ。
バルサらしい攻撃的サッカーを貫きつつ、CL初戦を勝利で飾ったことは何よりの収穫。ラッシュフォードのゴール、デ・ヨングの復帰、そしてチーム全体の粘り強さが光った試合だった。これからも「バルサらしい試合」を期待したい。
次節:VSヘタフェ、再びエスタディ・ヨハン・クライフへ
バルセロナはチャンピオンズリーグ初戦を白星で飾り、次なる戦いはラ・リーガ第5節、ホームにヘタフェを迎える一戦となります。舞台は再びエスタディ・ヨハン・クライフ。CLの熱狂からわずか数日後に控えるこの試合は、チームにとって重要な「切り替え」の機会でもあります。
ヘタフェは近年、リーガで安定した残留力を見せるタフな相手。堅守速攻を武器に、ビッグクラブ相手にも粘り強い試合を展開してきました。特に守備ブロックを敷いてゴール前を固める戦術は健在で、バルサにとってはボールを保持しても崩し切れるかどうかが最大のポイントとなります。
ニューカッスル戦でCLデビューゴールを挙げたラッシュフォードは、リーガでも結果を出せるか注目が集まります。また、復帰したデ・ヨングとペドリのコンビが中盤でテンポを握れるかは、この試合でも大きな鍵を握るでしょう。
さらに、ヘタフェのように低い位置で守る相手に対して、ウイングとサイドバックの連携による突破力を活かせるかが得点の糸口となります。
バルサとしては、CLでの勢いをそのままにリーガでも勝ち点3を積み上げたいところ。ヘタフェ相手に先制点を奪えれば試合を優位に進められるはずですが、逆に先制を許せば苦しい展開になりかねません。攻守の切り替えの速さと、いかに集中力を保てるかが勝利のカギとなります。
ヨハン・クライフでの一戦は、CL初戦勝利の熱をホームファンに届ける絶好の機会。リーガとCLの二正面作戦が続く中、チームの総合力が問われる大事な90分となりそうです。
Visca el Barça!Vamos Blaugrana!!
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