【試合レビュー】アジアツアー2025第2戦|バルサ vs FCソウル:新10番ヤマルの2ゴールとキャプテンガビが示したリーダー像

出典先:https://www.fcbarcelona.jp/ja/football/first-team/news/4329645/fc-seoul-37-fc-barcelona-goalfest-in-korea

アジアツアー第2戦、FCソウルとの一戦。
ノエビアスタジアム神戸での初戦を3-1で快勝したバルサは、韓国の地でも勢いを示した。
試合は、バルセロナが韓国の地、韓国の首都ソウルで試合を行うのは約15年ぶりという、歴史的な日に始まりました

この試合の主役は、やはり新10番ラミン・ヤマル。18歳ながら圧倒的な存在感を放ち、前半・後半に1点ずつを決めてみせた。そしてもう一人の注目は、キャプテンマークを託されたガビ。持ち前の闘志とリーダーシップでチームを牽引し、若きバルサの象徴としての評価をさらに高めた。

目次

ヤマル2発で存在感、キャプテン・ガビも躍動

アジアツアー第2戦
2025年7月31日(木)20:00 @ソウルワールドカップ競技場
観客:66,704人
主審:キム・デヨン

FC BarcelonaFCソウル
得点者
8分 レヴァンドフスキ26分 Young-Wook Cho
14分 ヤマル45分+1 Yazan Abu Al-Arab 
45分+3 ヤマル 85分 Han-Min Jung 
55分 クリステンセン
74分 フェラン・トーレス
76分 ガビ
88分 フェラン・トーレス
                     スターティングメンバー
GK  ジョアンガルシアGK Kang Hyeon‑Mu
RSB エリック・ガルシアDF  Yazan Al‑Arab
CB  パウ・クバルシDF Tae‑Wook Jeong
CB  アラウホDF   Jin‑Su Kim
LSB バルデDF   Soo‑Il Park
MF  ガビMF Jeong Seung‑won
MF  ペドリMF Lee Seung‑Mo
MF  ダニオルモMF  Jesse Lingard
WG  ラミン・ヤマルMF Moon Seon‑Min
WG  ハフィーニャFW    Anderson
CF  レヴァンドフスキFW Cho Young‑Wook
                        交代選手
GK  ジョアンガルシア ↔︎ シュチェスニー(46分)
RSB クンデ ↔︎ エクトル・フォルト(46分)
CB  パウ・クバルシ ↔︎ジェラールマルティン(46分)
CB  アラウホ ↔︎ クリステンセン(46分)
LSB バルデ ↔︎ ジョフレ・トレント(46分)
MF  デ・ヨング ↔︎ マルク・カサド(46分)
MF  ペドリ ↔︎ ガビ(46分)
MF  ダニ・オルモ ↔︎ フェルミン・ロペス(46分)
WG  ラミン・ヤマル ↔︎ ルーニー・バルドグジ(46分)
WG  ハフィーニャ ↔︎ ラッシュフォード(46分)
CF  レヴァンドフスキ ↔︎ フェラントーレス(46分)

試合レビュー

前半まとめ

キックオフ直後──
バルセロナはいきなり攻勢。ラミン・ヤマルがオーバーヘッドを試み、場内をどよめかせる。その流れからペドリにシュートチャンス!しかし、これはわずかに枠を外れて先制ならず。開始数分でスタジアムは一気にヒートアップした。

前半8分過ぎ──試合が動く。
中盤でダニ・オルモがボールを奪取し、そのまま攻撃へ。受けたヤマルが得意の左足で狙うと、シュートはポストを直撃!だが跳ね返りに詰めていたのはロベルト・レヴァンドフスキ。冷静に押し込み、バルサが先制(1-0)!スタンドからは大歓声。ヤマルのシュートが事実上のアシストとなった。

前半13分すぎ──“新10番”が輝く!
再びバルサの攻撃。ヤマルが相手DFとの競り合いからボールをキープ、相手選手とのワンツーのような形から左足でそのまま鋭いシュート!ニアポストを破ってネットを揺らした。ヤマルにとって背番号10を背負っての初ゴール(2-0)!紫×金の“マンバカラー”ユニフォームに包まれた瞬間、スタジアムが沸騰した。

前半25分すぎ──ソウルが反撃。
ヤマルが自陣で相手DFにボールを取られるとそのままグランダーのクロス、エリア何の9番チョ選手がそのまま左足で押し込みソウルが1点を返す(2-1)。会場の韓国サポーターも一気に勢いを増す。

前半44分過ぎ──惜しかった
左サイドからハフィーニャがグランダーのクロスを上げてダニオルモがワントラップしてシュートするもわずかに枠を外れる。

前半終了間際──まさかの展開。
ヨルダン代表のイアサン・アララブが左足を振り抜くと、強烈な一撃がゴールネットに突き刺さり、スコアは2-2。バルサにとっては一瞬の隙を突かれた形。

しかしロスタイム直前──再びヤマル!
ダニ・オルモの絶妙なスルーパスに抜け出すと、急停止+シュートフェイントから放った一撃がGKカン・ヒョンムのダイビングをも無力化。ゴール右隅に突き刺さり、ヤマルの2点目で3-2!前半だけで2ゴール、まさに“新10番”としての存在感を見せつけた。相変わらずヤマルのタイミングの外し方は凄い!!

後半のまとめ

後半キックオフ──
両チームとも選手を大きく入れ替えて試合再開。勢いを持って入ったのはバルサ。

後半10分──まさかのミドルシュート
コーナーの流れからボールがこぼれると、クリステンセンが前へ。相手DFの「forat(穴)」を突くような強烈なミドルシュートを叩き込み、ネットを揺らした(4-2)。守備職人が決めた一撃に実況は「troç de jugador(すごい選手)!」と絶叫。

後半28分──昨シーズンの好調そのままに
左サイドから仕掛けたフェラン・トーレスが得意の「al retall(カットイン)」!切り込んで放った鋭いシュートはニアを突き刺してゴール(5-2)。実況は「El Tauró(サメ)!」と呼び、スタジアムは大きなどよめきに包まれた。
今シーズンもフェランには期待ができますね。

後半30分──カピタンガビ登場
中央でバルドグジ→ガビ→ペドリ→クリステンセン→ガビと繋がる。ペナルティエリアすぐ外でボールを受け取ったガビは綺麗なターンで相手DFを外し左足を振り抜く。GKカン・ヒョンムの手を弾きボールはゴール右隅に突き刺さった(6-2)。「Capità Gavi(カピターノ・ガビ)!」と実況が叫ぶ中、チーム全体の連動が生んだ傑作ゴールとなった。

後半40分──
ソウルも意地を見せる。エリア内に侵入したジュン・ハンミンが冷静に右足を振り抜き、見事に決めて6-3。韓国サポーターの大歓声が響き、ホームの誇りを示す一撃となった。

後半43分──締めはこの人
ラッシュフォードのスルーパスが相手DFに触れられながらも通り、走り込んだフェラン・トーレスの足元へ。彼は落ち着いて右足でゴール右隅に突き刺し、この日2点目を記録(7-3)。合計10ゴールの撃ち合いは、この得点で幕を閉じた。

フルタイム

10ゴールの乱打戦は、バルサの“攻撃の総力戦”を強く印象づけた一方で、守備の切り替えと集中のムラも露呈した一夜だった。前半はヤマルが試合の温度を一気に上げ、レヴァンドフスキの先制を含めて「個の違い」で主導権を掌握。終盤に追いつかれつつも、ロスタイム前のヤマル2点目で再び引き寄せた流れは、10番としての決定力と駆け引きの巧さをはっきり示した。

後半は、クリステンセンの“DFらしからぬ”一撃で流れを固定。ガビのゴールは、サイド→中央の連動と走力・強度が噛み合った“集団の傑作”で、今季も中盤がスイッチであり続けることを再確認させた。フェランはカットインとフィニッシュの質で2発、動き直しとライン間の取り方が明確に改善している。交代組の化学反応も早く、テンポが落ちなかったのは収穫。

一方で、被3失点は反省材料。自陣でのボールロストからの即時奪回が遅れた場面、最後列のカバーリングの迷い、クロス対応の細部は要修正。とくに先制直後・追加点直後の“緩み”は公式戦なら命取りになりうる。セットプレー守備の役割整理と、トランジションの最初の3秒をもっと徹底したい。

総じて、攻撃は「幅×裏×ハーフスペース」の使い分けが機能し、フィニッシュの枚数も十分。若さとスピード、そして決め切る冷静さが共存した。守備は“あと半歩”を詰めるだけで失点は減らせるはずだ。収穫は明確、課題も明確。これがプレシーズンである意義そのもの。

今季のキーワードは、ヤマルの決定力、ガビの主導権、フェランの再起、そしてクリステンセンを含む最終ラインの安定化。強度を保ったまま失点コントロールができれば、競争力は一段上がる。試合は7–3、内容は“攻撃の現在地”を高らかに示すゴールフェスト。仕上げは開幕までの微調整だ。

Visca el Barça!Vamos Blaugrana!!

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