「2025年7月、バルサ始動──ヤマル成人とメッシ帰還報道が示す“次世代へのバトン”」

2025年7月、FCバルセロナが新たなシーズンに向けて静かに動き出した。
指揮官ハンジ・フリックの下でのプレシーズン始動

その裏で、クラブの未来と過去を象徴する二つのニュースが世界を駆け巡った。

ひとつは、次世代の希望ラミン・ヤマルが18歳の誕生日を迎え、“少年”から“責任を背負う男”へと立場を変える節目を迎えたこと。
そしてもうひとつは、永遠のアイドルで神とも言えるリオネル・メッシがカンプ・ノウに帰還するという報道。

これは偶然ではない。
クラブは今、未来を託す若者と、栄光の歴史を築いたレジェンド、その両方と向き合おうとしている。
2025-26シーズンは、単なるリスタートではない。“バルサらしさ”を問い直す、重要なターニングポイントとなるだろう。


目次

ほぼフルメンバーでの始動──フリック体制2年目、理想的なスタートに

2025年7月14日、FCバルセロナの2025-26シーズンが本格的にスタートした。
場所はおなじみ、シウタ・エスポルティバ・ジョアン・ガンペール。昨季から指揮を執るハンジ・フリック監督のもと、就任2年目のプレシーズンが幕を開けた。

不在者ほぼゼロ”の理想的スタート

昨年とは対照的に、今年のプレシーズンは理想的な陣容での始動が実現している。

というのも──

  • FIFAクラブワールドカップ2025に出場しないため、日程面での余裕がある
  • 夏にEUROやコパ・アメリカのような代表大会がなかった
  • そのため代表帰りの不在選手がほとんどいない

といった状況が重なり、主力選手の多くが7月13日にメディカルチェックを受け、14日からトレーニングにフル参加している。

この“ほぼフルメンバー”というアドバンテージにより、フリック監督はプレシーズンの最初期から戦術構築・コンディショニングに専念できる環境を手にしたことになる。

新戦力も合流。静かな補強も始動初日から

また、今夏エスパニョールから獲得したGKジョアン・ガルシアもこの日からチームに合流。
クラブは今季、「静かな補強」をテーマにしており、大型補強こそないものの、着実な戦力層の強化が進んでいる。

初日から新戦力が参加している点も、フリック体制にとっては大きなプラス。
指揮官の哲学やルールを“ゼロから共有”できる稀有なチャンスであり、戦術浸透のスピードにも直結する。

“時間との戦い” しかし、「最初から揃っている」という圧倒的な利点

近年のバルセロナでは、代表組による主力選手の合流が遅れることによる、プレシーズン初期の“主力不在”が常態化していた。
しかし、今季はその真逆。

これは「戦術理解を深める」「フィジカルを鍛える」「若手を融合する」という、プレシーズンにおける3つの重要課題に対して、これまでにない取り組みができることを意味する。

フリック体制2年目──。
その始まりは静かだが、確かな“充実”を感じさせるスタートになった。

ヤマル18歳に──“天才”から“責任を背負う者”へ

2025年7月13日、ラミン・ヤマルが18歳の誕生日を迎えた。
昨季のバルサとEURO2024での鮮烈な活躍により、「10代の天才」として名を轟かせた彼が、ついに“プロとしての成人式”を迎えた──。

かつての「驚きの存在」から、今ではクラブと代表の両方で中心選手と目されるヤマル。
だがそのステージは、単なる年齢の区切りではない。これから彼には、チームを背負う責任やリーダーとしての資質も問われていく。

10代最後の誕生日、変わる立場と求められる進化

ヤマルが特別なのは、「才能の早熟さ」だけではない。
これが昨シーズンの全てのコンペティションで残した数値です。

コンペティション出場数ゴールアシスト(公式)
ラ・リーガ35913
コパ・デル・レイ522
UEFAチャンピオンズリーグ135不明(複数)
スーペルコパ・デ・エスパーニャ220
合計(バルサ公式戦)551821


EURO2024では最年少ゴールという快挙で一躍時の人となり、バルサでも55試合出場・18ゴール・21アシストという記録を残したが、それ以上に、彼の戦術理解度とメンタルの成熟ぶりが、フリック体制の中でも強く評価されている。

これまでのように「若いからこそ許されるミス」ではなく、
これからは「若くても主力として期待される立場」であることを自覚し、より高い基準でのプレーが求められていくだろう。

特に今季のバルサは、プレシーズンから代表不在が続く中でヤマルの存在感が増すと予想されており、
“前線の核”として戦術理解、判断力、守備貢献などあらゆる側面での進化が期待されている。

次世代の象徴、でもまだ“完成形”ではない

ラミン・ヤマルはバルサにおける「次世代の象徴」として語られることが多い。
確かに、それにふさわしい実績をすでに積み上げつつあるが、
クラブ内外の評価者は口を揃えてこう言う

「彼はまだ成長の途中段階だ」と。

・筋力面ではまだ発展途上
・長丁場のシーズンを通じた安定感
・フィジカルコンディションの維持と回復力

これらの点において、まだ完成形には至っておらず、
むしろ「これからどれだけ伸びるか」が最大の注目ポイントになっている。

18歳を迎えたヤマルにとって、2025-26シーズンは“飛躍”の年であると同時に、
「一人のプロとしての覚悟」を試される一年となるだろう。


リオネル・メッシ、“カンプ・ノウ帰還”の可能性

2021年、突然の退団でバルセロナを去ったリオネル・メッシ。
クラブ史上最高の選手は、正式なお別れの場を持つことなくチームを離れ、ファンとクラブに“未完の感情”を残した。

だが今、ついにその物語に「最後の章」が加えられようとしている──。
2026年夏、全面改修を終えたSpotifyカンプ・ノウにて、メッシを称える壮大なセレモニーが準備されていると報じられている。

功労者への最後の舞台。2026年夏、クラブが用意する壮大なトリビュート

報道によれば、クラブはメッシとその陣営に対し、2026-27シーズンのスタジアム完成に合わせて“正式な功労セレモニー”を提案済み。ラポルタ会長も、メッシがバルセロナを去った時の別れが不本意な形だったことを認め、「メッシに彼にふさわしい敬意を表する日を必ず設ける」と繰り返し公言しています。その舞台は「新しいカンプ・ノウが完全に完成した時」と言えますよね。

これは単なる引退試合ではなく、
・ファンとの最後の交流の場
・クラブ史に刻まれた偉大な足跡への感謝
・Spotifyカンプ・ノウのこけら落としイベントの象徴的存在

としての役割を担うものだ。

副会長エレナ・フォルト氏も「彼の功績は完全なスタジアムでこそ称えられるべき」と語っており、
クラブとしても“完全体”の新スタジアムで、約105,000人が見守る中での盛大なトリビュートマッチを目指している。

メッシ側もこの提案に好意的な姿勢を示しており、復帰の可能性は極めて高いとされている。

ヤマルの時代”と“メッシの記憶”が共存するクラブの物語へ

2026年夏のトリビュートが実現すれば、それは単なる“過去の栄光”を振り返る場にはとどまらない。

・ピッチには19歳を迎えたばかりのラミン・ヤマル
・スタンドには往年のファンと、次世代のサポーター
・クラブには新しい戦術と構造を整えるフリック体制

──“メッシの記憶”と“ヤマルの時代”が同じ場所に共存する、バルセロナならではの物語が始まろうとしている。

伝説は振り返るためにあるのではなく、
未来へと受け継がれることで、その価値が何倍にもなる。

ヤマルやガビ、バルデら“バルサの未来”に、かつての英雄が最後の背中を見せる──
このセレモニーは、バルセロナというクラブが「時間を超えて一つである」ことの証明になるだろう。

メッシは10番を背負ったのは21歳の時、ヤマルはそれよりも早く背負う確率は高いですね。
ちなみにFCバルセロナで最年少の10番は昨シーズン10番のアンス・ファティで、18歳と20日です。
残念ながら1つ最年少記録は無くなりましたね


まとめ

2025-26シーズンのバルセロナは、若き才能とともに再始動した。
プレシーズン初日から主力がそろい、ヤマルは18歳という節目を迎え、そしてクラブは“レジェンドの帰還”という未来への布石も打とうとしている。

そこには、単なる移籍や戦術以上の「クラブとしての物語」が息づいている。

今を担う若手たちの成長
過去の偉大な記憶とのつながり
そして新体制のもとで築かれる次の成功の礎

ハンジ・フリック体制2年目のバルセロナにとって、
この夏は「変化と継承」が交差する、極めて重要な季節だ。

そして──
メッシが帰ってくる“その日”までに、バルセロナはどこまで進化しているだろうか。

“未来を背負う若者たち”と“記憶に残る英雄たち”。
その両者が共存するクラブこそが、バルセロナである。

ひょっとしたらカンプノウに、クバラ・クライフに続いてメッシの銅像ができるかもしれないと期待しているのは私だけではないはず、めっちゃ期待したいですね

Visca el Barça!Vamos Blaugrana!!

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