「アンス移籍間近 × ニコ・ウィリアムズ交渉暗礁 × FFP問題──バルサの今」

「移籍市場開幕とともに、バルセロナの“財務と戦力の綱引き”が激化する。アンス・ファティはローン移籍が秒読み、一方でニコ・ウィリアムズ獲得交渉は本人に対しては合意を取れているがアスレチック側がRFEF(スペインサッカー連盟とLALIGAに異議申し立てし停滞。内容は繰り返し話題となるFFP(ファイナンシャル・フェアプレー)問題、つまり「財務ルールを遵守していない」とのこと──クラブはどの道を選ぶのか?」

出典先:https://as.com/futbol/primera/el-athletic-va-a-la-guerra-con-el-barca-por-nico-williams-n/
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ファティの移籍はクラブ財政改革の第一歩

バルセロナの背番号10、前任がD10S1ということもありその重圧に苦しみ続けたアンス・ファティの移籍は、もはや時間の問題と見られている。だが、今回の移籍交渉は単なる選手の整理ではなく、クラブが抱える深刻なFFP(ファイナンシャル・フェアプレー)問題への対処としても注目されている。

現在、モナコとの間で進められているのは1年間の買取オプション付きレンタル移籍。ファティの年俸は税込で約1,300万〜1,400万ユーロ(日本円で約22億600万円〜23億7600万円)とされており、この移籍によりクラブは年間の人件費を大幅に圧縮できる見込みだ。

フリック監督の構想から外れつつあるファティに対し、クラブ幹部たちは「信頼を失ったわけではない」と語りつつも、「プレー時間を求めるなら話し合いが必要」と言葉を選んだ発言を続けている。
これらはすべて、クラブが直接放出を言い出すのではなく、選手の決断として整理するための布石とも取れる。

来季、背番号10を新たに背負うのはラミン・ヤマルが最有力候補。
その象徴的な背番号の移動も含めて、ファティの移籍は財政・象徴・戦力の三軸で大きな意味を持つ決断となる。

ニコ・ウィリアムズ獲得交渉が暗礁に

ユーロ2024での活躍によって市場価値が急騰したニコ・ウィリアムズ。バルセロナが今夏の補強ターゲットとして本格交渉に入ったと報じられていたが、ここに来て交渉は停滞、もしくは白紙に戻る可能性が高まっている。

原因は明確だ
契約解除金5,000万ユーロ+年俸600万ユーロ以上の要求が、現在のバルサの財政状況では到底飲める水準ではないためだ。

加えて、ラ・リーガからのサラリーキャップ制限も依然として厳しく、仮にファティを放出して年俸を削減しても、その浮いた枠でニコを迎えることすら難しいというのが実情だ。

ラポルタ会長はニコの獲得について「興味はある」としたが、「実現には財政的な整理が必要」とも述べており、これは“できれば欲しいが今は無理”という遠回しな白旗ともとれる。

以下が動画でニコ・ウイリアムスに関する要約です。

バルセロナは今夏、アスレティック・クラブ所属のニコ・ウィリアムズ選手と個人合意に至っていますが、クラブ間での交渉はまだ決着していません
問題となっているのは、契約解除金約6,300万ユーロ。アスレティック側は**「全額一括払い」**を要求しており、バルサの分割払い提案は拒否されています。
ここで関係してくるのが、バルセロナのファイナンシャル・フェアプレー対策(FFP)。クラブは6月30日をまたいで支払いを行い、新しい会計年度で処理したい意図があるため、正式発表が7月以降になる可能性も。
ラポルタ会長は「資金はある。契約は近い」と自信を見せていますが、支払い方法が最大のネックです。
今後の動きに要注目です。

今後の展開としては、ニコ側が年俸面で譲歩するか、あるいはクラブ側が大規模な放出(現時点で移籍が決定しているのはラングレのみ)に踏み切るか…
いずれにせよ、現時点では「移籍は非現実的」という見方が支配的となっている。

本当に移籍の話は公式が正式な発表するまではひっくり返ることが多くてびっくりします

避けては通れないFFP問題──2025年夏の焦点

「誰を獲るか」ではなく「どうやって獲るか」。
バルセロナの移籍市場における最大のテーマは、近年はファイナンシャル・フェアプレー(FFP)との闘いだ。

特に今夏(2025年)は、ラ・リーガおよび欧州サッカー連盟(UEFA)による新しい財政健全化ルールが本格適用され、バルサは例年以上にサラリー制限と純支出バランスの両面で綱渡りを強いられている。

UEFAが掲げる「スカッドコストルール」では、選手の年俸・減価償却費・代理人手数料などをクラブ収入の70%以内に抑えることが求められており、バルサはこのラインに届かないどころか大幅にオーバーしているのが現状だ。

それを象徴するのが、アンス・ファティ(推定年俸税抜約700万ユーロ)やフレンキー・デ・ヨング(同1,800万ユーロ超)の去就問題──
つまり、“減らさないと誰も獲れない”という制約が補強戦略に直結している

FFP改善に向けたクラブの戦略提案

クラブ内部では、以下のような“攻めと守り”両面からのFFP対策が検討・実施されているとされる

  • 高額年俸選手の放出 or 再交渉
  • フレンキー、レヴァンドフスキらの放出検討
  • 年俸の分割払い・変動型契約への切り替えも検討中
  • 若手売却によるキャッシュ確保
  • ラ・マシア出身選手(アレックス・バルデ、アブデなど)の売却益は100%利益計上できるため有力手段
  • スポンサー・商業収入の拡大
  • 「Spotify」「Philips」などのアジア戦略と連動し、オフシーズンのプレシーズンツアーもその一環
  • カンプノウ再開後のVIP席・法人契約の強化
  • 選手登録権の分割管理(セラー・アンド・リース方式)
  • 他クラブやファンドとの共有保有で、年次負担の軽減を模索

このように、単に「無駄を削る」だけでなく、収入の最大化と支出の柔軟化を同時に進めるのが、今のバルセロナがとるべき現実的な戦略だ。

まとめ:借金まみれでも、夢を見せてくれるクラブであってほしい

バルセロナの財政難──その根底にあるのは、2017年のネイマール流出劇から始まった「オイルマネーへの対抗心」だったのかもしれません。

有望な若手を流出させないため、クラブは早期に大型・複数年契約を締結せざるを得ず、結果として高額サラリーがチーム全体を圧迫。
一時は**5億5,200万ユーロ(約870億円)**の負債に加え、**カンプ・ノウ改修費として14億5,000万ユーロ(約2,300億円)**という巨額の支出も抱える状況となっています。

仮に──仮にですが、ラミン・ヤマルとペドリの移籍金が**“満額”で成立した場合**、合計で3,200億円超にも上ると言われています。
数字だけを見れば、それはクラブの債務を一気に清算できる金額です。

でも──
彼らがいなくなったバルサを、私たちは心から応援できるのでしょうか?

きっと**“借金のないクラブ”**よりも、
夢を見せてくれるクラブを応援したい。
そう思ってしまうのが、クレという生き物なのかもしれません。

Visca el Barça!Vamos Blaugrana!!

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